寝ている間の歯ぎしりが歯周病を悪化させるのはなぜか?(後編)
2020年4月29日
歯ぎしりによる特定の歯への過剰な圧は、歯を支える顎の骨に負担をかけるほか、
歯自体の磨耗も引き起こす可能性もあります。また、歯周病の罹患が進むと歯の動揺も
増してきます。
それを防ぐには、マウスピースという治療法があります。
マウスピースを装着することで、自分の過剰な噛む力から歯や顎の骨を守るものです。
就寝中に装着することで、一部の歯にかかっている圧がすべての歯に分散されます。
また、くいしばりには、寝ている間だけではなく日中のおきている時にも認められ、
それらも痛みの原因となる場合があります。
無意識の歯ぎしりの予防には、認知行動療法が推奨されており
①行動変容の動機付け
歯ぎしりは痛みを助長したり、歯周病を悪化させるという認識を持つこと
②行動変容の実施
上下の歯をくっつけない、顎の力を抜くようになどのメモを貼って、実際に行動に落とすこと
③行動変容の強化
上下の歯が接触すると条件反射で無意識に歯を離せるようにすること
以上、歯ぎしりでお悩みの方は、是非上記のことをご参考になれば幸いです。
寝ている間の歯ぎしりが歯周病を悪化させるのはなぜか?(前編)
2020年4月28日
歯周病の直接の原因は細菌です。
顎の骨に過剰な負担をかける寝ている間の歯ぎしりも、歯周病の悪化に
関係すると考えれます。
一口に『歯ぎしり』といっても
歯科では以下の三つに分けて考えれれています.
①『グラインディング』
寝ている間に顎を左右に動かして、ギリギリと音が鳴るというもの。
②『クレンチング』
顎を動かさずに上下にグッと噛みしめる食いしばりのもの。
③『タッピング』
上下の歯をカチカチと鳴らすもの。
この3つの総称を『ブラキシズム』と言います。
原因は不明ですがストレスが大きく起因していると言われております。
これらの歯ぎしりが直接、歯周病の原因となることはありません。
しかし、歯周病に罹患している状況において、強い力が歯に加わり続けることで
歯の根やその周囲の骨組織に負担がかかることで歯の動揺が増して、ある特定の
部分のみ骨の吸収を認める場合があります。
そういう意味では歯ぎしりも、歯周病を悪化させる因子と言えます。
そのため歯ぎしりを自覚しているかた、または歯ぎしりを自覚している方で歯周病を患っているという場合は、歯周病の治療と共に、歯ぎしりへの歯科的な対応が必要です。
虫歯でないのに、歯がしみるのはなぜ?
2020年4月25日
当院で歯がしみて,虫歯とお思いで受診されお口を拝見させていただく中で、虫歯でなく
『象牙質知覚過敏症』であることがよく経験いたします。
歯の表面は、エナメル質という、非常に硬い組織に覆われています。しかし、歯の根元には
エナメル質はありません。エナメル質の下には象牙質という組織があり,歯の神経と直接つながっています。
(その管を象牙細管といいます。)
虫歯でなくても、この象牙細管が外部に露出してしまうと、歯の中の神経が敏感になり、歯がしみるようになります。
原因としては、
過度のブラッシング圧や、酸蝕物の接種、歯軋りや、強い噛み締めなどからエナメル質がない歯の根本部分の露出や摩耗、
噛み合わせの不調和、噛み癖によるすり減りなどが原因です。
知覚過敏の原因が歯がすり減っている場合には、その象牙細管をしっかり封鎖して、丈夫で詰め物がはずれにくい接着剤を用いた
治療が必要ですし、無意識のうちに起こる『かみしめ』や歯ぎしりがある場合は、マウスピースの装着が必要な場合もります。
あと、経験上多く経験するには、しみるのを自覚してその上でそろそろ治っているかと自分自身でしみるパターンをわざとすることで
それ自体が痛みの原因となる場合もあります。特に食いしばりにおいては1日15分以上噛み締めをしていると症状は出る場合が非常に高くなります。
予防法としては、ヤニとりを目的とした歯磨剤には、荒い研摩材が入っており、過度なブラッシングと共に摩耗歯やすいため、注意が必要です。
また、お口の中と摂取物の摂取物の温度変化の大きいもの、炭酸飲料のような酸性に傾いた飲食物を控えるようにする生活習慣の改善も大事になります。
症状が悪化し、放置していると、歯の神経ととらないと症状が消えない場合もあります。歯の神経を取ってしまうと歯を失うリスクが高くなってしまいます。
治療法は状態により異なりますので、相談させていただき、改善策を一緒に考えるお手伝いをさせていただきます。
持病のある方教えて下さい!
2020年2月13日
歯科では、数種類の麻酔薬やお薬を患者さんの持病や治療内容に合わせて使い分けます。
歯科用麻酔薬でよく用いられる麻酔薬には血管を収縮させる働きがあり、高血圧、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの持病をお持ちの方には向かないため別の麻酔薬を使用します。初診時には持病やアレルギーがあるかたは、必ず問診表にご記入ください。
気になる口臭の原因は何?
2019年12月28日
口臭には種類があります。
<<軽い・一時的な口臭>>
・生理的口臭
→これは健康な方でも認める口臭。たとえば、朝起きた時のもわっとしたお口のにおいが気になったことがあるかたは多くいらっしゃると思います。これは生理的口臭の一種です。こういった口臭は歯ブラシや洗口などで解消されます。
・食べ物などによる口臭
→摂取したものの成分が一時的に口臭としてでてくるもの。にんにく食べたから、息がくさく感じる・・・こういったものです。これは一時的なもので消化が進むと改善していきます。
<<不快感が強い口臭>>
・からだ(胃腸・肝臓など)の病気が原因の口臭
→内臓疾患によって出来た物質が肺を通じて呼気からにおうもの。例えば糖尿病であれば甘酸っぱいにおい、消化不良などをおこしていれば腐ったようなにおい、肝機能が低下していればアンモニア臭などを発するといわれています。
・歯周病など口腔内の病気が原因の口臭
→不快感の強い臭い。だいたい30代以上の方が悩まれることが多いです。臭いをとるためには歯周病の治療を行わなければ治りません
歯周病が原因の口臭は歯科治療やセルフケアで治せることがほとんどです。気になることがあればご気軽にご相談ください。
何歳から歯医者に行っていいの?
2019年12月21日
歯ブラシをしたいけれど嫌がってできない、きちんと磨けていないから虫歯にならないか心配、歯磨き粉はいつからつかえばいいの・・・?など日々多くの親御様からお子様のお口の中のお悩みをお聞きします。
またお子様のお口の中が不安でも、何歳になれば歯医者に行っていいんだろうと悩んでいらっしゃる方もいると思います。しぎの歯科では歯の生えたての赤ちゃんにも数カ月おきに定期健診で多く通っていただいています。
お子様のお口の中のご不安・お悩みなどあれば年齢に関係なくご気軽にお立ち寄りください。
子供の歯ぎしりについて
2019年12月14日
最近、お子様が夜間に歯が折れるような歯ぎしりをしていて心配だとよく相談を受けます。
歯ぎしりは基本的に生理的なものが多く、多くのお子様がされます。歯ぎしりに関しては、ストレスであったり疲れであったり諸説ありますが、子供の頃は生え代わりにより噛む場所が変わることが多く、その噛みあわせを歯ぎしりすることに探っていることが多いので、ある程度の磨り減りを認めたとしても経過を診ることが多いです。
ただし、重度に磨り減ったり、歯が欠けてしまったりすると虫歯の原因になることもあるので定期的な検診は心がけましょう。
親知らずについて
2019年11月30日
症状もないのに歯医者に行くと親知らずの抜歯を勧められた、という経験のある方がいらっしゃると思います。
もちろん親知らずが真っ直ぐと生え上下で噛み合わさっている場合は抜歯の必要はありません。しかし、最近では軟らかいものを食べる食生活が増え顎がスリムになり親知らずの生えるスペースが減少し斜めに生えたり、骨の中に埋まっていることが多いのです。
親知らずが傾斜していたり、少しだけ見えたりしている場合清掃が上手にできず前に生えている大事な大臼歯が虫歯になってしまったり、親知らずの周りの歯茎が炎症を起こし痛みが出たり腫れたり、ひどければ顔まで腫れてしまうといった症状が出てしまうことがあるのです。
抜歯を勧められる場合はそういったリスクを持っている親知らずの可能性が高いので、不安な場合はしっかりと担当の先生との相談をお勧めします。
定期的なメンテナンスの必要性
2019年11月23日
定期的なメンテナンスでは、歯石取りやクリーニング、カリエスチェックなどを主に行います。
歯石は半年も経つとまた着きはじめ、1年後には硬くこびりつきます。そこで3~4ヶ月に一回歯周ポケットをクリーニングを行うことにより歯石の付着を減らし、歯石除去後の清潔な状態を持続していただきます。
また歯周病菌や虫歯菌などは3~4ヶ月で繁殖力を増すため、この期間のメンテナンスを継続し、虫歯・歯周病のリスクを下げましょう!
歯磨剤の選び方(お子様)
2019年11月16日
お子様用の歯磨剤は、大人向け歯磨剤に比べて研摩効果の低いものを含んでいる場合が多いです。
これは乳歯や生えたばかりの永久歯は、柔らかく研摩材などでも削れ易いためです。
お子様には、お子様用の歯磨剤を選んであげるほうが良いでしょう。
また、お子様用歯磨剤の中でもフッ素濃度により年齢制限を行っているものもあります。裏面の表示などを確認してご購入くださいね。
またご不安なことなどあれば、ご気軽にご相談ください。