抜歯後、欠損部の治療の選択肢について知りましょう!~ブリッジ編~

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抜歯後、欠損部の治療の選択肢について知りましょう!~ブリッジ編~

2024年1月22日

前回は「入れ歯」をテーマにお話しさせて頂きました。
まだ読まれてない方は是非、そちらも読んでみて下さいね。

今回は「ブリッジ」治療について、お話させて頂きますので、是非、参考にしてみてくださいね。

ブリッジってどんな治療?

欠損部の両隣の歯を大きく削り、その歯を土台(支台歯)に、欠損部にはダミーの歯(ポンティック)を置きます。

欠損部が1本であれば、支台歯とポンティックを連結した3本で一塊の被せ物(ブリッジ)を被せる治療方法です。この方法が一般的なブリッジの方法になりますが、特殊な形態のブリッジもあります。

ブリッジのメリット

  • *連結型の被せ物をかぶせて、ダミーの歯を設置するので、ブリッジが外れにくい
  • *入れ歯と異なり、取り外しの必要がない
  • *固定式の為、違和感が少ない
  • *保険内・保険外で種類が選択できる

ブリッジのデメリット

  • *被せ物を支える歯(支台歯)を大きく削らなければならないため、支えの歯の寿命を縮めるリスクがある
  • *支台歯となる両隣の歯に欠損部の負担もかかる
  • *両隣の歯の状態により、ブリッジができない症例もある
  • *取り外しができない為、欠損部(ポンティック)の部分の清掃が必要

患者様が気にされる質問と回答

Q.ブリッジは自分の歯と同じように噛めますか?

A.ブリッジは固定式の為に、入れ歯とは異なり、ご自身の歯と同じように噛むことができます。
しかし、入れ歯と比較するとしっかり噛めるので両隣の歯に負担がかかってしまいます。

Q.他の歯への負担はかかりますか?

A.例えば、1本歯を失った時にブリッジの治療法を選択されたとします。
そして、両隣の歯の状態が、虫歯にもなっていない健康な歯だったとします。

ブリッジの被せ物を被せる為に、健康な歯を大きく削ることになります。健康な歯を削る事で歯自体が弱くなってしまいます。
歯を守っている、硬い層のエナメル質を削ってしまう事で、神経を刺激してしまい、しみる症状や痛みがでる場合があり、その際は神経治療が必要になる事もあります。

神経を無事に残せたとしても、本来は3本それぞれにかかる力を分散していたのがダミーの歯にかかる力を両隣の歯(支台歯)にダミーの歯への力分の負担がかかってしまいます。

また、以前に神経の治療をしていて、既に銀歯が入っているなど、治療済みの際に「もう削っているしブリッジの治療でいいや」とブリッジ治療をされる時は、神経の治療をして、被せ物をしている時点で、歯は沢山削られている状態です。
そこから、更に、一旦被せ物を外して、再度歯を削ってから、ブリッジを作製していきます。そうなると、更に歯が弱くなってしまいます。

そして、ダミーの歯の負担分が両隣の歯(支台歯)にかかる時に、神経の治療をしている歯は神経の治療をしていない歯に比べて弱くなっているので、歯根破折を起こす可能性も高くなってしまいます。

多くの場合、歯根破折してしまうと、その歯も抜歯となり、更に歯を失ってしまう事になります。

また、ブリッジのデメリットの一つとして、清掃がとても大切になります。

入れ歯とは異なり、固定式で取り外しができません。

ダミーと歯茎の間は隙間があるので、そこに食べ物の残りや汚れが溜まりやすく、清掃を怠ると歯茎が炎症を起こしたり、ブリッジの隙間から汚れが入り込みます。被せ物の中で虫歯になってしまったり、汚れが残る事で歯周病が進行してしまい、支えている骨(歯槽骨)を溶かしてしまうなど、様々な事が起こる可能性があります。

元々歯を失った原因が破折やくいしばりであったとして、過剰な力がかかりやすい方は、ブリッジ治療を選択される際は夜間の負担軽減の為に、マウスピースの作製をおすすめいたします。

ブリッジの清掃のポイント

では、ブリッジの清掃はどのようにしたらいいのでしょうか?

① 歯ブラシの当て方

ダミーの歯(ポンティック)と被せ物と歯茎の間に、汚れが溜まりやすいのです。
歯ブラシの毛先を歯肉側に45度程傾けて、優しく歯ブラシをあてて下さい。

汚れを取ろうと無理に強く当ててしまうと、歯茎が下がる要因にもなってしますので注意してください。
歯ブラシは大きく動かさずに、歯を1本ずつ磨くイメージで細かく動かして下さい。

② 歯ブラシ以外の清掃用品の活用 ~スーパーフロス~

スーパーフロスとは、一般的なフロスとは違い、両端は「歯と歯の隙間」に通すためのもので、清掃は中央に膨らみのあるナイロン繊維部分(スポンジ部分)を使って行います。
歯ブラシや歯間ブラシが入らないところの清掃が可能となります。

使用方法は先端の部分をダミーの歯(ポンティック)の脇下に通し、スポンジ部分が真ん中にくるようにして、ダミーの歯(ポンティック)と歯肉の間を2.3回程往復させながら汚れを取り除きます。

最後は横から引き抜いて下さい。

③ 歯ブラシ以外の清掃用品の活用 ~歯間ブラシ~

歯間ブラシをダミーの歯(ポンティック)の脇下に通しダミーの歯(ポンティック)と歯肉の間を2.3回程往復して汚れを取り除きます。

歯間ブラシはスーパーフロスよりも簡単に扱えますが、ダミーの歯(ポンティック)と歯肉の間が狭い場合、汚れが残ったり、歯肉が傷ついてしまうことがありますので歯冠ブラシより、スーパーフロスの使用をお勧めします。

保険内と保険外でのブリッジの材質の種類

保険内でのブリッジでは歯の場所により、適応している材質が異なります。

保険内治療では、3番目までの前歯/ブリッジを支える4番目の歯/歯を失ったダミーの歯(ポンティック)と呼ばれる部分のみは、銀歯の表面に白いプラスチック(レジン)
を貼りつける事ができます。

硬質レジン前装冠といいます。

上記以外は銀歯(シルバークラウン)の被せ物になります。

硬質レジン前装冠のメリット・デメリット

メリット

*保険適用の為、比較的安価である
*表面は白い材質になる

デメリット

*色合わせに限界があり、変色も起こる
*歯垢が付着しやすく、汚れやすい
*角度により、裏側の金属が見える
*金属アレルギーを起こす場合がある

シルバークラウンのメリット・デメリット

メリット

  • *保険適用の為、比較的安価である

デメリット

  • *銀色が目立つ為、見た目に劣る
  • *銀歯の隙間から再び、虫歯になりやすい
  • *歯茎が黒く変色してしまうことがある
  • *金属アレルギーを起こる場合がある

保険外治療の場合は、材質の選択肢が増えます。
当院おすすめの材質ですと、セラミックの材質となります。

例えば、オールセラミックスの材質では、硬質レジン前装冠やシルバークラウンのデメリットにあった
・色合わせに限界がある
→様々な色調に対応している為、天然歯のような色調や透明感を再現できる。

・歯垢がつきやすく、変色が起こる
→汚れ、着色、傷がつきにくく、耐久性が強く変色の心配がない

・隙間ができやすく、再び虫歯になりやすい
→隙間ができにくく、虫歯になりにくい

など、デメリットを改善できる材質も取り揃えています。

欠損の場所や本数により、おすすめの材質もことなりますので、ブリッジ治療を選択される際は被せ物の材質についてもご相談させて頂きます。

ですが、一番大切なのは、保険内・保険外治療どちらのブリッジを選択して頂いたとしても、長く良い状態で使用していただく為には、日々の清掃に気をつけていただく事と日々の歯への負担を軽減する事がとても大切になります。

また定期的に歯科医院の受診でメンテナンスと併せて、ブリッジの状態をチェックさせていただく事もブリッジを長持ちさせる事にもつながります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は「ブリッジ」についてお話させて頂きました。
ブリッジといっても、入れ歯と同様に、欠損数や欠損の場所によって、形や種類が異なります。
基本的な1本歯を失い、かつ両隣に歯がある状態でのケースを挙げてお話をさせて頂きました。

次回は「インプラント」治療についてお話させて頂きます。
こちらも是非、参考にしてみてくださいね。

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