抜歯後、欠損部の治療の選択肢について知りましょう!~入れ歯編~

診療時間
月・火・水10:00 13:0014:00 18:30
木・土09:00 12:0013:00 17:30
10:00 13:0015:00 18:30
ご予約・お問い合わせ 06-6968-8241
京橋駅・鴫野駅 徒歩8分
24時間受付 初診専用 WEB予約
お問い合わせ
キービジュアル

抜歯後、欠損部の治療の選択肢について知りましょう!~入れ歯編~

2023年12月28日

前回は「歯がなくなったらどうなるの?」をテーマにお話しさせて頂きました。
まだ読まれてない方は、是非、そちらも読んでみて下さいね。

今回は、欠損部やこれから歯の抜歯を行う方など、治療の選択肢についてお話させて頂きますので、参考にしてみてください。

大きく分けて選択肢は3つあります。
入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つです。

今回はまず、「入れ歯」からお話させていただきますね。

入れ歯ってどんな物?

入れ歯(義歯)とは、人工の歯を用いた取り外し可能な装置で、歯を失った部分に補う治療法になります。
そして、入れ歯にも大きくわけて2種類あります。

*全ての歯を失った時に入れる入れ歯の事を【総義歯】と言います。
*部分的に歯を失った時に入れる入れ歯の事を【部分床義歯】と言います。
部分床義歯では、針金のようなバネ(クラスプ)で歯に固定するものが一般的です。

入れ歯のメリット

  • *両隣の歯を削る量が少ない
  • *取り外しができるので清掃しやすい
  • *保険内・保険外で種類が選択できる

入れ歯のデメリット

  • *異物感・違和感がある
  • *噛む力は天然歯より劣る
  • *取り外しが必要になる
  • *将来、入れ歯部分の骨・歯茎がやせてしまう

入れ歯は自分の歯と同じように噛めますか?

部分入れ歯は、多くの方がお使いで、上手に使いこなしている方も多いですが、実は噛む力をバランスよく受け止めるのが意外に難しい治療です。
歯は、前後・左右がバランスよく抜けていくわけではありません。

例えば右側の歯が多く残っていれば、右側に噛む力が強くかかります。
そうすると、部分入れ歯がギッコンバッコンと動きやすいです。
今までご自身の歯の場合は1分で咀嚼していた物が、入れ歯になる事で倍の時間の咀嚼が必要になってしまいます。

他の歯への負担はかかりますか?

部分入れ歯の針金(クラスプ)をかけている支えの歯は、噛むたびに揺さぶられるので、傷みやすいです。
この支えの歯が将来悪くなった場合は、別の歯を支えにすることになり、歯を失うたび部分入れ歯が大きくなっていくことになります。
また、入れ歯を外している間は欠損したままの状態なので、入れ歯を外したままでお食事などされると欠損部の負担が他の歯へかかってしまいます。

入れ歯と上手に付き合っていくために

入れ歯を作製した後に大切になるのは、入れ歯と上手に付き合っていくことです。
お口の中は大変デリケートです。
入れ歯は一度作って装着すれば完璧、ということはなかなかありません。
入れ歯と上手に付き合えるように、患者様と歯科医院で共同して管理していきましょう。

まずは、入れ歯に徐々に慣れていきましょう。
義歯は義足などと同じで、義足をつけてもすぐに歩けたり、走ったりはできませんよね。
義歯も同じようにリハビリ・練習が必要になります。
入れ歯は入れた後、すぐになんでも噛めるという物ではありませんので、はじめは食べやすいものを選び、小さな柔らかい物から食べましょう。
食べる際は両側で均等に噛むようにしてください。

そして、入れ歯はやさしく取り扱って下さい。
入れ歯の着脱は無理な力をかけず、優しく入れ、そっと外しましょう。
着脱の練習は歯科医院でさせていただきますので、安心してくださいね。
絶対にしてはいけない事は、途中まで入れてかみ込んで入れる事はしないでください。
変形の原因となります。
必ず手で着脱してください。

入れ歯を入れた後は、定期的に歯科医院でチェックや調整を受けましょう。
特に入れた後の1週間が特に大切です。
合わない入れ歯を使用すると歯茎を傷めてしまいます。
適切に調整を行い、快適に過ごせるようにしましょう。
また、長期で入れ歯を使用すると、針金のバネ(クラスプ)のゆるみや骨がやせて入れ歯と歯茎の間に隙間ができる事があります。
そのまま放置されるとしっかりと噛む事ができなくなりますので、症状がある時、また症状がなくても定期的に歯科医院にて入れ歯のチェック・調整の受診をおすすめします。

こんな症状があれば、ご連絡ください。

  • ・話している時や食事の時に外れやすくなった
  • ・食べ物をよく噛めなくなった 噛むと痛い
  • ・入れ歯にヒビがはいった
  • ・舌で触ると、尖った感じがするところがある
  • ・入れ歯の部分の歯肉が赤くあるいは白くなっている
  • ・入れ歯の裏側に食べ物がつまる
  • ・入れ歯を入れると吐き気がする
  • ・入れ歯がぴったり入らずガタガタする

どんな種類の入れ歯があるのでしょうか?

入れ歯を作製する選択肢として、保険内治療又は保険外治療でお選びができます。
種類についてご紹介させていただきます。

【保険内治療】

保険内での治療となる為、比較的にリーズナブルな価格で治療を行う事ができます。

その為、限られた材質と方法での作製となる為、患者様の要望に柔軟に対応する事が難しくなります。
総義歯、部分床義歯共にプラスチックで出来た入れ歯です。
プラスチックの為に、薄くすると割れてしまう為、分厚くなってしまい、違和感や異物感を感じやすくなります。

また、口の中に熱が伝わりにくくもなります。
部分床義歯では、固定する為に針金のバネ(クラスプ)を他の歯に固定させるので他の歯に負担がかかります。
また、審美面において、針金のバネ(クラスプ)が見えてしまう場合は、入れ歯だと気づかれやすくなってしまうこともあります。

【保険外治療】

保険外の治療になる為、材質や方法など柔軟に対応する事ができます。
総義歯、部分床義歯共に材質は歯科用のプラスチックがベースになりますが異物感や違和感、熱の伝わりや審美面を保険内治療では満たせなかった事が改善できます。
患者様の口腔内やご要望に合わせた入れ歯をご提案させていただきます。

*金属床義歯

こちらは総義歯で選ばれる事が多い入れ歯です。
特に上顎の総義歯では総義歯は部分床義歯とは異なり、歯を固定する歯がない為、口蓋とよばれる上あごに吸着させて入れ歯が落ちてこないようにしています。

その為、上顎いっぱいに床が必要になります。
保険内治療でのプラスチックでは、薄いと割れてしまう為、分厚く作られます。
そうすると話しにくさや、気持ち悪くなる事もあり慣れるまでに時間がかかる事が多いです。
そんな時に床の部分を金属にする事で、薄くしても割れないので、床の部分が薄くなり、異物感や違和感が軽減されるのと同時に強度も上がります。

また、金属の為、熱を感じやすくなるので、お食事が楽しくなるというお声もあります。

*ノンクラスプデンチャー

こちらは部分床義歯で選ばれる事が多いです。
審美面で「針金が見えるのが嫌」「入れ歯だとわかりにくいものがいい」などの審美面に対するご要望があります。
そんなときは、ノンクラスプデンチャーといい、歯を固定する際に、針金のバネ(クラスプ)を使用しないので、ニコっと笑った時に針金が見えず、入れ歯とわかりにくくなります。

また、保険内の材質とは異なり、歯科用特殊プラスチックの柔軟性により、装着感が向上します。
金属床と併用する事で、更に違和感の軽減や耐久性の強化もできます。

*BPSデンチャー

総義歯のみの取り扱いとなりますが、総義歯にされる方には一番おすすめです。

超精密なフルオーダーメイド義歯 BPSデンチャーは、入れ歯でありながら、自然で美しい見た目であり、特殊な作業工程の為、仕上がりの精度が高く、装着時の痛みやズレがほとんど生じず、外れにくく、しっかり噛めて、発音もしやすいと言われています。
こちらも金属床の併用もできるので、併用する事で、更に快適に過ごす事ができます。

他にも種類はありますが、代表的な種類をご紹介させて頂きました。
ご自身にはどの入れ歯が合うのか?などは、口腔内の状態によりご提案させていただきます。

その他にも、入れ歯を安定させる為に、ご自身の残っている歯の歯根やインプラントを併用した装置などもあり、それを利用する事で、現在お困りの事やこれから入れ歯を使い始める方のご要望などに柔軟に対応致します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は入れ歯についてお話をさせて頂きました。
入れ歯のイメージはできましたか?
歯の欠損数や欠損の場所により、入れ歯の形も様々です。
次回はブリッジの治療についてお話をさせて頂きますので、こちらも是非、参考にしてみてください。

歯がなくなったらどうなるの?

2023年12月21日

歯周病や虫歯、事故などで歯を失ってしまった方で、そのままに放置されている方はいらっしゃいませんか?

前歯だと見た目の問題もあり、すぐに治療に進まれる方は多くいらっしゃいますが、奥歯だと「1本ないだけでご飯を食べるのに困らないし、このままでいいや」「前歯と違って見えないし、このままでいいや」と治療を見送っていませんか?

もしくは、治療の相談はしたけどどの治療にしたらいいのかわからずそのまま見送っていませんか?

そのまま長期間放置されると、歯が無くなった場所に、周りの歯が倒れてきたり、飛び出てきたりして、いざ治療をしたい時に障害になる事もあります。歯が抜けた場所の放置は危険です。

今回は歯が抜けた場所を放置すると、どんな事が起こるかを中心にお話させていただきます。

永久歯の歯の本数って何本かご存じでしょうか?

親知らずの歯を除く上下14本ずつ、合計28本の歯が全て揃っている状態が理想的な状態です。(先天欠損、矯正治療の為の抜歯を除く)
親知らずの歯は本来必要のない歯の為、抜歯をした時や生えていない状態でも問題はありません。
乳歯は抜けても永久歯に生え変わりますが(先天欠損は除く)、永久歯が抜けてしまうと歯は生え変わりません。

そして、前歯には物を噛みきる為の形をしていますし、奥歯は物をすりつぶす形をしています。
それぞれの歯が正しい場所で、28本の歯がそれぞれ力を分散して噛むことが、歯を長持ちさせる上でとても重要なポイントになります。
例えば、どこか噛めない、歯がない所があると、そこの仕事を他の歯が負担する事になるので、その分その歯に過剰な負担がかかり、歯の寿命が短くなってしまいます。

今、ご自身の歯は全部で何本あるでしょうか?

そもそも歯を失う3つの理由とは

歯を失う原因は、大きく分けて3つあります。

  • ・歯周病
  • ・虫歯
  • ・歯の破折

この3つが原因で歯を失う事になります。
上記以外では、先天性欠如により生まれつき歯のない場所をそのまま放置されている方も多いです。

歯周病や虫歯については予防やきちんと治療する事で歯を失う事は防いでいけますが、怖いのは「破折」です。
破折は、事故による外傷によるものもあれば、神経を除去した歯に起きやすいです。神経を除去すると、血流が遮断され、歯がもろくなってしまうためです。
そのため、神経の除去が必要な虫歯にならないように、虫歯予防する事が破折の予防にも繋がります。

歯ぎしりやかみしめをしてしまう方も歯へ負担がかかります。前回の顎関節症でもお話させていただいた、マウスピースを夜間装着して歯への負担を軽減する事も予防になりますね。

歯が抜けたまま放置すると、どんな事が起こりますか?

空いたスペースに周りの歯が動いてきてしまいます!

  • ・隣の歯が倒れる
  • ・向かいの歯が飛び出る
  • ・歯並び全体が乱れる

何故、歯は動いてしまうのでしょうか?不思議ですね。
周りの歯が倒れたり、飛び出たり、全体の歯並びが乱れるには理由があります。

歯は、それ単体で今の位置に並んでいるわけではありません。唇、頬、舌からの力、隣り合う・噛み合う歯からの力、噛んだ時の力、姿勢やお口の癖による力等、「外部から加わる力のバランスが取れる位置」に並んでいます。なので、この力の均衡が崩れてしまうと、歯の動き、歯並びも乱れ始めてしまいます。
歯がなくなってしまった場所があると、そのスピードは加速してしまいます。

では、わかりやすい例え話ですが、アーチ構造のブロックの橋を想像してください。
ブロックが互いに釣り合うように並んでバランスを保っています。

しかし、そこからブロックが1つなくなってしまうと、ブロックにかかる力のバランスが崩れてしまい、橋全体の崩落につながってしまいます。
歯も同様に、奥歯を1本失って放置してしまうと、歯が抜けたところは噛みにくいので、無意識に反対側で噛むようになり、歯への力のかかり方も偏ってしまいます。
そうすると、アーチ構造の橋からブロックが1つなくなったように、歯並び全体に影響を与え、かみ合わせを変化させてしまいます。

そうした変化は、歯の破折や顎関節症のリスクを高めたり、歯周病で顎の骨が失われつつある歯に無理な力がかかると、歯周病が悪化してしまうこともあります。 また、歯並びやかみ合わせの変化は、食生活にも影響します。
歯が抜けたところは、噛みにくいため、よく噛まないでも食べられるやわらかい食品を選ぶようになりがちです。
やわらかい食品は糖質が多い、つまり、炭水化物や砂糖の多い高カロリーな食品です。
それらを食べ続けると、虫歯にもなりやすく、メタボや糖尿病などの生活習慣病にもなりかねません。

食生活の乱れは全身の健康にも悪い影響が及びます。

歯が動いてしまった後の治療の妨げになってしまいます!

いざ、歯がなくなった場所を治療したくなった時に、隣の歯が倒れていたり、向かいの歯が飛び出していると「ブリッジや入れ歯、インプラントを入れたい」となった時に、人工歯を入れるスペースがないので、治療の妨げになってしまいます。

歯の位置を元に戻すために矯正治療をしたり、矯正を選択しない場合は歯を余分に削ったりする場合もあります。
つまり、歯を補う治療を先延ばしにしていたために、さらなる治療が必要になってしまいます。

歯が無い場所の骨はやせてしまう?!

歯は歯槽骨と呼ばれる骨で支えられています。
歯が抜けてしまうと、残された歯槽骨も少しずつ無くなってしまいます。
骨が少なっていく事を「骨吸収」と呼びます。

例えば、筋肉で例える、と筋トレやスポーツなどしていて筋肉がついている状態から筋トレもスポーツも辞めてしまうと筋肉は衰えてしまいます。
人間の体は、使われない部分は衰えてしまうという性質を持っています。
抜けたままの歯を放置しておくと、歯槽骨には力がかからず、少しずつ骨は衰え、骨吸収が起こります。

また、歯が倒れてくるとその周りの顎の骨が減り、歯周ポケットができます。
倒れた分、歯磨きがしにくくなり、歯周ポケットのせいで歯周病のリスクも高くなります。

これ以上歯を失わないためにできる事

ここまでお話してきたように、歯を失った場所を長期間放置すると、歯を補う治療の妨げになり、矯正治療などさらなる治療が必要になったり、歯並び全体に影響してきたりと予期せぬ事態が起こる可能性があります。
歯を失ってしまったら、速やかに歯科医院を受診していただき、相談をしていただき歯を補う治療を考えていくのがよいでしょう。
そして、虫歯や歯周病を予防して、これ以上、歯を失わないようにしていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回はなくなった歯を放置すると起こる事を中心にお話をさせていただきました。
もしも、今歯がなくなったまま、治療を先延ばしにしている方がいらっしゃいましたらまずはどんな治療ができるのかを是非、ご相談してください。

もしかすると、どんな治療ができるのか「わからない」・「イメージができない」などで先延ばしにされているかもしれませんね。
では、歯を補う方法はどんなものがあるのでしょうか?
次回は、歯を補う方法をご紹介させていただきます。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

  • お問い合わせ
  • WEB予約

ご予約・お問い合わせ 06-6968-8241

〒536-0014 大阪市城東区鴫野西3-6-26 鴫野ビル1F

このページの先頭に戻る