気になる!妊婦さんの歯科治療についてお答えします

診療時間
月・火・水10:00 13:0014:00 18:30
木・土09:00 12:0013:00 17:30
10:00 13:0015:00 18:30
ご予約・お問い合わせ 06-6968-8241
京橋駅・鴫野駅 徒歩8分
24時間受付 初診専用 WEB予約
お問い合わせ
キービジュアル

気になる!妊婦さんの歯科治療についてお答えします

2024年4月3日

今回は妊婦さんの歯科治療についてお話させていただきますね。

「妊娠後に歯が悪くなった」という話を、出産経験のある女性から聞いた事はありませんか?

現在、妊婦さんの方、未来の妊婦さんが歯科治療に対して不安な事や気になる事などを今回は詳しくご紹介させて頂きます。
是非、ご家族・パートナーの方もご一緒に読んでみて下さいね。

妊娠と虫歯の関係について

実は、妊婦さんのお口は虫歯になりやすいです。
そして、その原因はよく言われる「赤ちゃんにカルシウムをとられてしまうから」ではありません。
赤ちゃんを育てるために妊婦さんの身体に起きる変化が関係しています。
ではどんなお口のトラブルがあるのかご紹介させて頂きます。

お口のトラブルを起こしやすくなる変化

① つわり

歯ブラシや歯磨き剤を口に入れるだけで吐き気がする方もいる為、妊娠前より歯磨が丁寧にするのが難しくなります。
歯ブラシが難しくなると虫歯や歯周病の原因になる汚れを取り除けなくなってしまいます。また歯磨き剤の味が苦手になると、歯磨き剤に入っている虫歯予防に有効なフッ素も利用できなくなってしまいます。
つわりによりお口に胃液が逆流し、強い酸に触れた歯の表面が溶けてしまいます。

② 食の好みの変化

妊娠すると味の好みも変わります。甘い物、酸っぱい物が好きになり、虫歯菌の大好物の砂糖や、歯のカルシウムを溶かす酸性度の強い食べ物(柑橘類など)をとる機会が増えるのです。

③ 間食

お腹が大きくなるにつれて胃が押されて、少しずつしか食べれなくなります。
そうなると間食する事が多くなり、虫歯菌はそのたびにエサを貰えて大喜びになります。

④ 唾液の減少

妊娠による身体の変化に伴って、唾液量が減少します。唾液の粘り気が増し、お口の中が洗い流されにくい状態になります。
また、唾液が減ると、虫歯になりかかった歯を修復してくれる唾液の再石灰化作用が弱まってしまいます。

 

上記のような変化が起きてしまい普段よりも虫歯になりやすくなります。
しかし、これらは赤ちゃんの為自然に起きる変化ですから、虫歯になりやすいからと止められる事ではありません。
だからこそ、こういう時は歯科医院にて検診を受けていただき、プロのサポートを得てご自身の大切な歯を守っていきましょう!

【ワンポイントアドバイス】

酸っぱいものがあがってきたらうがいをしてください!
胃酸がお口の中に習慣的に逆流したり、酸味の強い柑橘類などを日常的に食べていると、その酸に触れた歯の表面のカルシウムが溶け、エナメル質が薄くなってしまうことがあります。
硬いエナメル質が薄くなると虫歯になりやすくなってしまうので、胃酸がお口に上がってきたり酸味の強い物を食べた後は、水でブクブクうがいをして酸を洗い流しましょう!

妊娠と歯周病の関係について

次は歯周病についてはどうでしょうか?虫歯と同様に妊娠と関係しています。
子宮やおっぱいを大きくし、胎児が元気に育つように身体を変化させる女性ホルモン。歯周病菌の仲間にはこのホルモンを栄養源とするものがいて、女性ホルモンが豊富な妊婦さんの歯茎が大好きです。

盛んに増殖し活発に活動します。その為妊娠中は、普段歯茎が腫れない人も歯周病の初期症状「歯肉炎」になりやすく、歯周病(歯肉炎)の方は症状が進行しやすいのです。
歯周病の炎症は低体重児出産(早産)と関連するといわれ、赤ちゃんの成長に影響を与えかねません。早期に歯科医院にて検診を受けていただき、歯周病の予防&治療を行いましょう。

 

では妊婦さんは治療を受けられるのでしょうか?
もちろん妊婦さんも治療を受けられます。
妊娠前から予防をして、ずっと健康なお口で過ごせるのが理想ですが、もし妊娠中に悪化しても基本的には通常の歯科治療が受けられます。
受けられる時期と注意点についてご紹介させて頂きます。

【妊娠初期(0~15週)】

つわりで繰り返し起こる嘔吐や、嗜好の変化と偏り、吐き気による歯磨き不足などの為に、虫歯や歯周病になりやすいお口へと急激に変化しやすいです。

注意点

赤ちゃんの重要な器官がつくられる大切な時期です。
流産の危険性も考慮して、痛みや炎症をひとまず止めるために応急処置にとどめ、本格的な治療は安定期か産後に行います。
かかりつけの歯科医院で必ず定期的に経過観察を受けましょう。

【妊娠中期(妊娠16~27週)】

徐々につわりがおさまって歯磨きが楽になってくる頃です。
一方、食欲が増して間食の回数が増えるなど、食習慣の変化が虫歯になりやすい時期です。

注意点

胎盤が完成する安定期に入ります。産後まで治療が待てない場合、外科処置を含む一般的な歯科治療を受ける事ができます。
歯のクリーニングも再開していきましょう。
激しい急性炎症を起こすような、進行した歯周病や親知らずの抜歯は、必ず産科の主治医の許可を得て行います。

【妊娠後期(28~39週)】

赤ちゃんが急激に成長して子宮が大きくなるので、胃が圧迫されて一度に沢山食べれなくなります。ちょこちょこ食べる必要があるので、虫歯のリスクが上がる時期です。

注意点

仰向けで診療を受けると大きくなった子宮に大静脈が圧迫され、低血圧症を起こしやすくなります。産科の主治医に相談し、歯科受診の際はチェアの背を少し立てるなど短時間の応急処置にとどめるなど、体調に合わせた治療計画をご相談しましょう。

【ワンポイントアドバイス】

妊娠後期の仰向け姿勢で起きがちな低血圧症。身体を左側に傾けると、大静脈の圧迫を避けられ低血圧症を防ぐことができます。
足を組み、タオルで背中を固定すると安定します。

 

赤ちゃんへの影響について

次に治療を受ける時に一番気になるのが赤ちゃんへの影響です。

麻酔薬や飲み薬、レントゲンの被ばく量については薬剤の種類や妊娠期により異なります。

歯科の局所麻酔について

一般的な歯科治療でもっとも多く使われている麻酔薬リドカインは、無痛分娩や帝王切開にも使われ、妊娠全週で問題なく使用できる麻酔薬です。
通常量を使っても問題ないとされています。一方、プロピトカインという麻酔薬には、子宮を収縮させ分娩を促進させる作用がある為、妊娠後期の妊婦さんには使用しません。
赤ちゃんの為にも、痛みのストレスを我慢しないでくださいね。

歯科で処方するお薬について

お薬の安全性については、お腹の赤ちゃんに実際に試してみるわけにはいかない為、確認されているお薬はありません。
歯科では、比較的安全性が高いとされるお薬を、その効果が赤ちゃんへの影響を上回ると判断した場合に限り、必要最小限の処方をしています。

歯科のレントゲンについて

歯科のレントゲン撮影は、歯や歯茎や歯を支える骨の中に隠れていて見えない虫歯や歯周病を把握し、ピンポイントで治療をして、最大限の成果を上げるために行う、とても重要な検査です。レントゲン無しの治療は、暗がりを手探りで歩くようなものです。
その為、精度の高い治療が困難になってしまいます。

では歯科のレントゲンの放射線量はどのくらいでしょうか

歯科用デンタルレントゲン撮影1枚につき約0.008msv。パノラマ撮影1枚につき約0.01msvです。
日本に住んでいる人が1年間に浴びる自然放射線量は約2.1msvです。
そして、産婦人科診療ガイドラインには、「50msv未満の放射線量であれば、お腹の赤ちゃんへの影響と被ばく量との間に関連は認められない」とされています。
デンタルレントゲンの撮影枚数 約6万枚 で50msvの放射線量
パノラマレントゲンの撮影枚数 約5万枚 で50msvの放射線量
この基準と比べるといかに歯科のレントゲンの放射線量が少ないかがご理解いただけるのではないでしょうか

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、妊婦さんと虫歯・歯周病との関係や気になる歯科治療についてご紹介させていただきました。
次回は、妊婦さんの検診や予防についてお話させていただきますのでそちらも併せて読んでみてくださいね。

親知らずは抜かないといけないの?

2024年3月19日

歯科医院を受診した時に「親知らずを抜いたほうがいい」と言われた事はありませんか?「今は痛みもないし困っている事はないけど本当に抜かないといけないの?」と疑問に思われる方も多いと思います。
今回は、親知らずについてお話させていただきますね。

そもそも親知らずとはどんなものでしょうか?

親知らずの正式名称は「第三大臼歯」と言います。
何故、俗に親知らずと呼ばれるようになったかというと「親が知らないうちに生えてくるから」と言われています。
親知らずが生えてくるのは上下共に20歳頃です。
子供が小さい内は、親がお口の中をみて仕上げ磨きや永久歯が生えてきているかなどチェックしますが、大人になるにつれてそうしなくなってきます。
だから親の知らない間に生えてくる「親知らず」なのです。(所説あり)
また、「智歯」とも呼ばれますがこちらは英語のwisdom teeth〔知恵がついた大人の頃に生える歯〕の和訳です。

何故、親知らずの抜歯をすすめるのでしょうか?

全ての親知らずに必ずしも抜歯が必要な訳ではありません。
まっすぐ生えているなら問題はありません。
ですが、現代は顎が狭く小さくなって、親知らずが半ば埋もれて生えている(半埋伏)人や、傾いて生えている人が圧倒的に多くなっています。
そうした咀嚼の機能を果たさない親知らずは、虫歯の原因になったり歯茎に炎症を起こしたり、歯並びに影響するだけではなく、全身の健康にかかわってきます。
現在は痛みや異常がなくても、将来的に親知らずが悪さをする可能性を見越して、患者様の将来的な健康を考えて抜歯のご提案をさせていただいております。
では、抜いたほうがいい親知らずについて詳しくご紹介していきますね。

親知らずの生え方ラインナップ

下記は一部ではありますがよくある親知らずの生え方や埋伏の仕方です。

抜いたほうがいい親知らずについて

① 親知らずが隣の歯に悪さをしている
② 親知らずが病気の原因になっている
上記の2パターンが多いです。
では、更に詳しくご紹介していきます。

隣の歯を虫歯にしている

親知らずが傾いて生えていて、手前の歯とぶつかったところが虫歯になってしまうケースがあります。
親知らずがぶつかっている所は食べカスが挟まりやすく歯ブラシも届かない為、虫歯になるリスクが非常に高いです。
もちもん、ぶつかっている親知らず自体も虫歯になりやすいです。

歯並びに影響している

横に倒れて生えた親知らずが手前の歯の側面にぶつかり、押されてしまいます。押された歯が更に隣の歯を押して・・・・と、将来的に歯並びを悪くする可能性があります。

隣の歯の根を失わせている

横に倒れて生えた親知らずが手前の歯の根にぶつかり根の部分的な喪失(吸収)を起こします。根がなくなってしまうと歯の保存が難しくなってしまいます。
根の吸収が少ないうちなら親知らずを抜けば保存できる場合もあります。

歯茎に炎症を起こしている

中途半端に顔を出した歯と歯茎の隙間は深い歯周ポケットが出来ているのと同じ状態です。
その為、内部にプラークが溜まり、炎症が起きたり腫れたり出血しやすくなります。
こちらは、抗菌薬などで炎症を一時的に抑える事ができますが親知らずを抜かない限り、炎症が再発します。

そして注意が必要になるのが「智歯周囲炎」です。
「智歯周囲炎」とは親知らずが関連して起こる歯周病の事を言います。
親知らずは顎の最奥に生えている歯の為、位置的に咀嚼筋や咽頭、頸部へと近いので細菌感染が顎の骨や顔面、首に広がりやすいです。
炎症を繰り返していくと顎の骨が部分的に壊死してしまう「骨髄炎」になったり、皮膚とその下の組織に炎症が起き、顔が蜂に刺されたように腫れてしまう「蜂窩織炎」になってしまう危険があります。

親知らずが病変を作っている

顎の骨の中に埋もれた親知らずが、周りに嚢胞(液体が入った袋状の病変)を作ってしまうことがあります。
嚢胞ができてしまい、骨が著しく吸収されてしまうと骨が脆くなってしまうので例えば転倒してしまい顎をぶつけた衝撃で骨が折れてしまう事もあります。
上記が抜いたほうがいい親知らずです。

いかがでしたか?該当している親知らずはありませんでしたか?
親知らずが原因で歯茎が腫れたりすると自覚症状がありわかりやすいですが埋伏している親知らずなどは普段ご自身では把握するのが難しいです。

歯科医院でも、顎の骨の中に埋まっている親知らずは、外からお口の中を診ただけではどのような状態なのか確認ができません。お口全体のレントゲン写真を撮る事により親知らずの詳しい状態を把握する事ができるので、今は問題がなくても将来的に問題が起こりそうな親知らずがあれば抜歯のご提案をさせていただく事があります。

それでは抜かなくてもいい親知らずはどんなものがあるのでしょうか?

まっすぐに生えていて隣の歯にぶつかっていない虫歯や歯周病のリスクが少ない親知らずや周りの歯茎に炎症を起こしていない親知らずなら抜く必要はありません。
顎の骨に完全に埋もれていて、手前の歯とも離れて周囲に病変を作っていない場合も抜く必要はありません。

しかし、まっすぐ生えていても対合歯が無く、噛み合う歯がない場合は歯が伸びてしまい嚙み合わせに問題が生じる場合はまっすぐ生えていても抜くほうがいい場合もあります。
そして、逆に抜かないほうがいい親知らずもあります。
解剖学的に抜くに抜けない親知らずも存在します。

極まれに親知らずの根が下顎管(下顎の神経)を巻き込むようになっていたり、親知らずが下顎管とくっついているようなケースは、親知らずを抜くときに神経を傷つけ、麻痺が起こるリスクが高い場合です。
または、患者様自身が全身疾患などあり身体の状態が悪い時は無理してすぐに抜く必要はありません。

ここまでで「抜いたほうがいい親知らず」と「抜かなくていい親知らず」についてご紹介させて頂きました。
抜いたほうがいい親知らずが自分にはあるけど・・・「抜くのはやっぱり怖いしどうしよう」「親知らずを抜いたら顔が腫れたって聞いた事がある」「抜くのは入院するの?」など不安な事や気になる事が出てきたかと思います。

では次は、患者様からよく聞かれる質問にお答えしていきますね。

親知らずの抜歯のQ&A

Q:親知らずの抜歯は歯科医院で抜く時と大学病院に紹介されるのは何故ですか?

A:親知らずの生え方や位置などレントゲンにて検査を行います。
特に下顎の親知らずは神経や主要な血管がその近くを通っています。
該当する一般歯科では難しい症例の親知らずに関しては安全性を重視して設備の整った大学病院や専門医にご紹介させていただきます。

上記以外にて、一般歯科でも安全に抜ける場合は紹介せずに抜く症例もある為です。
当院でもレントゲンの検査とお身体の状態などカウンセリングさせていただき、ご紹介か当院にて抜歯かをご相談させていただいております。

Q:親知らずの抜歯後の痛みや腫れは実際どのくらいですか?

A:基本的に、親知らずを抜く時にまっすぐ生えている場合は周りの骨を削ったり歯茎を切開する事はすくないので比較的痛みや腫れはできくいです。

しかし、歯茎の中に埋まっていたりする場合は歯茎を切開して、周りの骨を削り歯を抜いていきます。
そうなると骨を削る量が多いほど腫れが生じます。
抜歯後は鎮痛剤をしっかり服用していただき、術後の感染も起こらないなら、痛みのピークは1日後、腫れのピークは2日後です。そこから徐々に引いていきますのでご安心ください。

しかし、4~5日、あるいは1週間してから腫れや痛みが増してきたなら、術後感染が起きている可能性があります。
「親知らずを抜いて腫れてしんどかった」という方はこのようなケースと思われます。

Q:親知らずの抜歯後に唇がしびれたなど後遺症はありますか?

A:神経のしびれは、親知らずの生えている位置関係上、どうしてもリスクはゼロではありませんが、可能な限り予防策を取っています。
下顎の親知らずのそばには、神経や血管の集まりである下顎管や舌神経が通っています。
抜歯の際にこれらの神経に刺激が加わると、下唇や顎の皮膚にしびれが出る事があります。
通常数週間~数か月で治りますが稀に更に続くこともあります。

しびれのリスクを減らすには親知らずと神経の位置関係を正確に把握する必要があります。
その為、3次元のCTにて位置関係を把握しています。
その際に、リスクが高いケースは抜歯をしないほうがいい事もあるので無理に抜歯は行いません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は【親知らず】についてご紹介させていただきました。
親知らずが悪さをする前に抜歯を検討してみてください。
自分の親知らずは今どんな状態なのか、抜いたほうがいいのかなど知りたい方は是非、歯科医院にてご相談下さいね。

口臭が気になる方集合!におわないお口の作り方

2024年3月12日

マスクをしている時に「あれ?私の口、臭くないかな・・・」やご家族とお話している時に「ん?なんか臭うぞ・・・」など口臭が気になる方、多いですよね。
ご自身も大切なご家族も、におわないお口を目指したいのではないでしょうか。

口臭対策は、1人で悩むより、歯科医院でお口を診てもらうのが解決の一番の近道なのはご存じでしょうか?
口臭の原因は歯科に関するものが多々あります。
口臭物質の温床になりがちなのは、歯周病や舌苔、溜まったプラーク、大きな虫歯、汚れた入れ歯など様々あります。
それらを歯科医院で治療や清掃する事で改善されるケースもあります。

今回は、におわないお口の作り方をお話させて頂きますね。

まずは、口臭の事を知りましょう!

口臭には、「生理的な口臭」と「病的な口臭」があります。
生理的口臭は、朝起きた時に口がにおうなど、誰にでもある一時的な口臭で、1日のうちに自然と増減します。
また、食べ物や飲み物、タバコをはじめとした嗜好品など成分が一時的に口から、あるいは肺からにおうのも生理的な口臭に含まれます。

一方、病的口臭は、持続的に発せられるにおいの事です。
いわゆる「不快なにおい」と客観的に認識されやすいもので、においの原因がなくならないかぎり存在し続けます。
歯周病などのお口の病気や、鼻炎などの耳鼻咽頭の病気、糖尿病や肝疾患など全身の病気により起こります。
(*におい物質が血液をめぐって肺から呼気へ移る為です。)

生理的口臭と病的口臭は明確に2つに分けられるものではないですが、強い口臭が続くというのは、お口か全身に不調が起きているシグナルと言えます。
そして、原因の8割はお口の中にあります!
お口の中の気体に由来します。

その主な原因物質

①硫化水素

硫黄と水素があわさった揮発性硫黄化合物で腐った卵のようなにおいがします。
主に歯磨きによる磨き残したプラーク(細菌の塊)に由来します。
火山ガスや温泉に含まれる、いわゆる「硫黄のにおい」はこの硫化水素のにおいですね。

②メチルメルカプタン

メタンチオールとも呼ばれる揮発性硫黄化合物で腐った玉ねぎのようなにおいがします。
主に歯周病に由来し、歯周病菌の代表であるPg菌により生み出されます

③ジメチルサルファイド

硫化ジメチルとも呼ばれる揮発性硫黄化合物で生ごみや腐ったキャベツのようなにおいがします。
身体の病気や持病のお薬の影響で発生しやすい傾向があります。

特に①と②がお口の原因のうち約90%を占めると言われています。
その中でも歯周病は強烈な口臭のもとになっているのですが、やっかいなのは自分ではなかなか気づけないことです。

しかし、原因が①と②であれば歯科医院にて治療や清掃を行う事で改善できるという事ですね。
では、次はよくある歯科的な要因を中心にご紹介していきますね。

口臭の歯科的な要因

口臭の歯科的な要因

溜まったプラーク(歯垢)・・・・・硫化水素の原因

歯に付着したプラークは細菌のかたまりです。
たった数グラムのプラークの中にはなんと何億もの細菌がいます。
プラークがお口に長くあるほど硬くなっていき、歯ブラシでは落ちにくくなっていきます。
硬くなったプラークは歯石になり、歯ブラシでは落とせなくなってしまいます。
長く残って熟成したプラークはにおいの元になってしまいます。

特に注意したいのは、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目にもプラークは溜まります。
ここに溜まったプラークは口臭だけではなく、隣接面の虫歯や歯周病の原因になります。
また、人工物の被せ物の周りにもプラークは付着しやすい為、プラークがついたまま放置していると口臭の原因になります。

上記を改善するためには、毎日にセルフケアをしっかり行う事がとても重要です。
歯ブラシをしっかり当てる・歯と歯の間は歯ブラシ以外の清掃用品フロスや歯間ブラシを使用する事でプラークを溜めないようにする事が大切です。
また、定期的なプロのケアも受ける事で歯石の除去や適切なブラッシング指導を受ける事も大切です。
また、人工物の被せ物もプラークがつきにくい材料などもあります。

穴のあいた虫歯・・・・・硫化水素の原因

虫歯になって穴が開いたところは、食べカスやプラークが溜まりやすい場所です。
そのままにしていると虫歯が進行しやすいだけではなく、においのもとにもなってしまします。

痛みがないからと虫歯を放置せずに虫歯治療を行いましょう。
重度な虫歯も口臭や出やすいので注意は必要です。

定期的に歯科医院にて検診を受けて頂き、虫歯がないかを診てもらいましょう。

歯周病 ・・・・・・メチルメルカプタン

歯周病は傷みや違和感がなく進行していくので、気づかぬうちに重症化しやすいです。
何もしていないのに歯茎から出血するというのは非常に危険なサインです。

歯周病菌の中でも病原性の強いPg菌が出す口臭物質がメチルメルカプタンです。
歯周病になっている認識がない為に、気づかぬうちに不快な口臭が発生していることも多いです。
いわば歯周ポケットの中に口臭のガス工場があるようなものです。

歯周病になってしまっている場合は、歯科医院にて歯周治療を受けていただく事が必要になります。
プラークが溜まり、歯石になり、歯を支えている歯槽骨が溶かされて歯周ポケットがどんどん深くなっていきます。
そうなると歯ブラシでは汚れは取れずに改善がされませんので、歯茎の中に隠れている歯石やプラークを歯科医院にて除去させていただき、歯周ポケットを引き締めて、汚れが入り込まないようにします。
虫歯と同じく、定期的に歯科医院にて検診を受けて頂き、歯周病になっていないかを診てもらいましょう。

舌苔・・・・・・硫化水素の原因

舌苔とは、歯の表面に堆積した汚れの事です。
舌には細かな突起(舌乳頭)が無数あり、その隙間にはがれ落ちたお口の粘膜や唾液の成分、食べカスなどが堆積したもので、白色や薄黄色をしています。
誰しも薄っすらと舌苔はあるものですが、厚く堆積すると細菌の温床となり、不快なにおいのもととなってしまいます。

歯の清掃も大切で忘れがちですが、舌の清掃も忘れずに行いましょう!
専用の舌ブラシを使用します。
水で湿らせた舌ブラシを舌の奥に軽くあてて、奥から手前に、表面を優しくなでるように数回動かしましょう。
※力の入れすぎや磨きすぎは舌が傷ついてしまいますので注意してください。

汚れた入れ歯・・・・・・硫化水素の原因

入れ歯にもプラークや歯石はつきます。ですから、しっかり磨けていない入れ歯も不快な口臭のもとになります。
入れ歯洗浄をする際は、人工歯の部分以外にも入れ歯の歯茎の部分も汚れが残りやすいです。

毎日の洗浄をしっかり行い、プラークや歯石が付着しないようにしましょう。
入れ歯の洗浄は専用の入れ歯用ブラシと入れ歯洗浄の使用をおすすめ致します。

つけっぱなしの仮歯・・・・・硫化水素の原因

本来仮歯は本番の被せ物出来上がるまでの間、仮の歯として使っていただく為の物です。
仮歯は長期間の使用を想定していない為、長期間お口の中にあるうちに、表面のプラスチックが傷ついたり、被せ物と歯との間に隙間が空いたりしてきます。
すると傷ついた表面にプラークが付着したり、隙間にプラークが入り込みやすくなり口臭のもとになってしまします。

仮歯で痛み無く噛めるので治療を中断している方も少なくありません。
しっかりと最後まで治療を行う事が大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。口臭は、歯科治療で良くなる可能性があることがおわかりいただけたでしょうか。
1人で悩むよりも、専門家の手を借りる事が「におわないお口」への近道です。
しばらく歯科医院を受診していない・口臭が気になるなどあれば是非、歯科医院を受診をしてみてくださいね。

インプラント治療について知りましょう!パート③

2024年3月5日

Learn about implants 大阪市城東区 しぎの歯科

前回はインプラント治療の流れについてお話させて頂きました。
まだ、読まれてない方は是非、そちらも参考に読んでみてくださいね。

長期間のインプラント治療がやっと終わり、日常生活も問題なく噛めるようになり美味しく食事も出来て快適に過ごされているかと思います。
しかし、ここで油断をしてはいけません。
気をつけなければ思わぬトラブルが起こってしまうかもしれません・・・
インプラント治療終了後に起こり得るトラブルについて、トラブルの原因や対応方法とこから先、長くインプラントをいい状態で使用する為にできる予防方法等をご紹介させて頂きますね。

インプラント治療終了後に起こるトラブルは主に『細菌』と『噛む力』が原因です。
それぞれについて、詳しくご紹介させて頂きますね。

インプラント周囲炎 大阪市城東区 しぎの歯科

インプラントも歯周病になる?

長持ちの大敵の一つ目は、『細菌』です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病にはなってしまいます。
では、インプラントの歯周病はどのようなものでしょうか?

天然歯の歯周病と比較しながら説明させて頂きますね。
天然歯に起こる歯周病とインプラントに起こる歯周病の原因は、どちらもプラーク(細菌のかたまり)です。
歯周病は、歯の根元まわりに付着したプラークが、まず歯茎を炎症させて腫れや出血を引き起こし、いわゆる「歯肉炎」になります。
歯肉炎が悪化すると、顎の骨が溶けてなくなる(実際は身体の防御反応で骨が吸収されている)「歯周炎」=歯周病となります。

インプラントの歯周病も、進行の仕方は似ています。
インプラントに付着したプラークが、その周りの歯茎を炎症させて腫れや出血を起こします。専門的にはこの様態を「インプラント周囲粘膜炎」といいます。
インプラント周囲粘膜炎が悪化すると、顎の骨にも炎症が及ぶインプラントの歯周病=「インプラント周囲炎」となります。

周囲炎が進むと、骨が失われてインプラントはグラグラしていき最後には抜けてしまいます。
顎の骨が失われる点は共通していますが、天然歯に起こる歯周病では、実は炎症は骨に及んでいません。
炎症と骨の間には常に歯茎があり、細菌が骨の内部に入り込まないように防波堤となっているからです。
しかし、インプラント周囲炎では骨の内部に細菌が入り込み炎症が起きています。
いわば骨炎や骨髄炎と同じです。

ここまで読んでいただくと怖く感じられかと思いますが、インプラント周囲炎にならない為にできる予防法があります。
それは『セルフケア』と『メンテンナンス(定期健診+クリーニング)』です。
そうです、天然歯と同じく毎日のセルフケアと歯科医院でのプロのメンテナンスを受けて頂き、歯周病の最大の敵『プラーク』を取り除く事がインプラント周囲炎の予防策となります。

メンテナンスでは、インプラントとその周りの歯茎や顎の骨の状態を複数の検査で調べます。
なかでも重要視されるのが、インプラントと歯茎の間に器具を差し込んだ時に出血するかどうかの検査です。
出血したら、インプラントの根元に付着した細菌が、歯茎で炎症を起こしています。
炎症は歯茎だけなのか、顎の骨にまで及んでいるのかをレントゲンで更に精査します。
周囲炎やその前の段階のインプラント周囲粘膜炎になっていることがわかれば、日々のセルフケアを見直していただく必要があります。
セルフケアを怠っている状態で治療をしても、細菌は減らず炎症も引きません。
改善されたら、セルフケアの歯ブラシでは届かない、歯茎の中のプラークや歯石を専用の器具で除去します。

周囲炎の場合は、これにくわえて、細菌に汚染された歯茎の組織や顎の骨も除去が必要になります。
細菌の温床がなくなれば、顎の骨がインプラントに結合する見込みが高まります。
周囲粘膜炎の段階で発見できれば元に戻せますし、顎の骨のダメージが少ない状態ほどインプラントを失わずにすむ可能性が高まります。
歯周病と同じく、痛みや違和感を感じてからでは進行している事が多いです。
ですので、日々のセルフケアと定期メンテナンスの受診を欠かさないようお願いしています。

インプラントのセルフケアをレベルアップしましょう!

*歯ブラシをしっかり当てましょう

インプラントと歯茎の間に45度に歯ブラシを当てて、優しく小刻みに1本1本丁寧に磨いてください。

*歯間ブラシを使用しましょう

鏡を見ながら、歯と歯の間に歯間ブラシを下から上に傾けて差し込んで下さい。
(※上顎の場合は上から下に傾けて差し込んでください。)
歯間ブラシを完全に貫通させていただき、毛先が手前のインプラントの歯茎周りに触れた状態で、優しく小刻みに(3~4mm幅)に10回動かします。
次に、同じように毛先が奥のインプラントの歯茎に触れる状態で優しく小刻みに(3~4mm幅)に10回動かします。
この時にワイヤーを直接、歯や歯茎に当てないように注意してください。

*歯間ブラシが入らない時はデンタルフロスを使用しましょう

上部構造に沿わせて、そっと動かして汚れをとっていきます。

詳しくは、当院の歯科衛生士からお手入れ方法はご説明させて頂きますね。

噛む力がインプラントの持ちに影響がある?

長持ちの大敵の二つ目は、『過剰な噛む力』です。
インプラントを長持ちさせるには、過剰な噛む力への配慮が必要になります。
「噛む力」と言っても、一時的にガリッと強く噛んでしまう力よりも、歯ぎしりやくいしばりといった無意識に生じる継続的な強い力が問題となります。

天然歯とインプラントの違いでご紹介した、インプラントと顎の骨の間には噛む力を吸収・分散させる歯根膜がありません。
その為、過剰な力が生じた場合、インプラントや骨にダイレクトに負担がかかります。

その結果

  • ・人工歯部分(上部構造)が欠ける、割れてしまう
  • ・連結パーツ(アバットメントやネジ)がゆるむ、ゆがんでしまう
  • ・人工歯根(インプラント体)に亀裂や破折、インプラント体と骨が剥離して、抜けてしまう事が稀にあります。

くわえてインプラント周囲炎も、歯ぎしりなどにより悪化する恐れがあります。
これは、ご自身の天然歯の歯周病にも起こり得る事です。

歯ぎしりやくいしばりは無意識の癖ですので、自覚していない事がほとんどです。
「歯ぎしりや食いしばり」についてもご紹介しているコラムもありますので、そちらも是非、参考にしてみてくださいね。
歯科医院では、かみ合わせやインプラントの状態を調べる事で、絶えずそうした兆候がないかを定期健診で診ています。
兆候が見つかった場合は、かみ合わせの調整やナイトガード(就寝時につけるマウスピース)などで力の緩和を図ります。(下記画像がナイトガードです)

ナイトガード 大阪市城東区 しぎの歯科

では、上部構造の欠けや連結パーツのゆるみなど、トラブルが起こったらどうなるのでしょうか?

・人工歯部分(上部構造)が欠ける、割れてしまう
→上部構造を外して、修理もしくは作り変えを行います。

・連結パーツ(アバットメントやネジ)がゆるむ、ゆがんでしまう
→上部構造と連結パーツを外して、修理もしくはネジ交換など行います。

・人工歯根(インプラント体)に亀裂や破折、インプラント体と骨が剥離して、抜けてしまう
→インプラント体の撤去を行います。
骨の状態により、再埋入OPEを行う場合もあります。

基本的には上記のような流れで再度、インプラントで噛める状態へと治療を行いますが、者
様の口腔内の状況により異なる場合もあります。

大阪市城東区 しぎの歯科

まとめ

いかがでしたでしょうか?
インプラントをトラブルなく、長持ちさせる為に大切な事をお話させていただきました。

インプラントが完成し、「噛めるようになったから、インプラント治療は終わり!」ではあ
りません。
長く良い状態でインプラントを使用してもらえるように患者様ご自身での日々のセルフケ
アと歯科医院で定期的なメンテナンスがとても重要です。

「痛みがないから」「違和感もないから」とだんだんと歯科医院へ足が向かなくなる方も、
残念ながら少なくないのです。

患者様が異常を感じてから歯科医院へ来ていただいても、対応が難しい事が多くなり、症状
によりインプラント体を抜かないといけなくなるケースもあります。

そして、インプラントだけではなく、日々のセルフケアとメンテナンスはご自身の天然歯に
とっても重要な事です。

抜歯後、欠損部の治療の選択肢について知りましょう!~ブリッジ編~

2024年1月22日

前回は「入れ歯」をテーマにお話しさせて頂きました。
まだ読まれてない方は是非、そちらも読んでみて下さいね。

今回は「ブリッジ」治療について、お話させて頂きますので、是非、参考にしてみてくださいね。

ブリッジってどんな治療?

欠損部の両隣の歯を大きく削り、その歯を土台(支台歯)に、欠損部にはダミーの歯(ポンティック)を置きます。

欠損部が1本であれば、支台歯とポンティックを連結した3本で一塊の被せ物(ブリッジ)を被せる治療方法です。この方法が一般的なブリッジの方法になりますが、特殊な形態のブリッジもあります。

ブリッジのメリット

  • *連結型の被せ物をかぶせて、ダミーの歯を設置するので、ブリッジが外れにくい
  • *入れ歯と異なり、取り外しの必要がない
  • *固定式の為、違和感が少ない
  • *保険内・保険外で種類が選択できる

ブリッジのデメリット

  • *被せ物を支える歯(支台歯)を大きく削らなければならないため、支えの歯の寿命を縮めるリスクがある
  • *支台歯となる両隣の歯に欠損部の負担もかかる
  • *両隣の歯の状態により、ブリッジができない症例もある
  • *取り外しができない為、欠損部(ポンティック)の部分の清掃が必要

患者様が気にされる質問と回答

Q.ブリッジは自分の歯と同じように噛めますか?

A.ブリッジは固定式の為に、入れ歯とは異なり、ご自身の歯と同じように噛むことができます。
しかし、入れ歯と比較するとしっかり噛めるので両隣の歯に負担がかかってしまいます。

Q.他の歯への負担はかかりますか?

A.例えば、1本歯を失った時にブリッジの治療法を選択されたとします。
そして、両隣の歯の状態が、虫歯にもなっていない健康な歯だったとします。

ブリッジの被せ物を被せる為に、健康な歯を大きく削ることになります。健康な歯を削る事で歯自体が弱くなってしまいます。
歯を守っている、硬い層のエナメル質を削ってしまう事で、神経を刺激してしまい、しみる症状や痛みがでる場合があり、その際は神経治療が必要になる事もあります。

神経を無事に残せたとしても、本来は3本それぞれにかかる力を分散していたのがダミーの歯にかかる力を両隣の歯(支台歯)にダミーの歯への力分の負担がかかってしまいます。

また、以前に神経の治療をしていて、既に銀歯が入っているなど、治療済みの際に「もう削っているしブリッジの治療でいいや」とブリッジ治療をされる時は、神経の治療をして、被せ物をしている時点で、歯は沢山削られている状態です。
そこから、更に、一旦被せ物を外して、再度歯を削ってから、ブリッジを作製していきます。そうなると、更に歯が弱くなってしまいます。

そして、ダミーの歯の負担分が両隣の歯(支台歯)にかかる時に、神経の治療をしている歯は神経の治療をしていない歯に比べて弱くなっているので、歯根破折を起こす可能性も高くなってしまいます。

多くの場合、歯根破折してしまうと、その歯も抜歯となり、更に歯を失ってしまう事になります。

また、ブリッジのデメリットの一つとして、清掃がとても大切になります。

入れ歯とは異なり、固定式で取り外しができません。

ダミーと歯茎の間は隙間があるので、そこに食べ物の残りや汚れが溜まりやすく、清掃を怠ると歯茎が炎症を起こしたり、ブリッジの隙間から汚れが入り込みます。被せ物の中で虫歯になってしまったり、汚れが残る事で歯周病が進行してしまい、支えている骨(歯槽骨)を溶かしてしまうなど、様々な事が起こる可能性があります。

元々歯を失った原因が破折やくいしばりであったとして、過剰な力がかかりやすい方は、ブリッジ治療を選択される際は夜間の負担軽減の為に、マウスピースの作製をおすすめいたします。

ブリッジの清掃のポイント

では、ブリッジの清掃はどのようにしたらいいのでしょうか?

① 歯ブラシの当て方

ダミーの歯(ポンティック)と被せ物と歯茎の間に、汚れが溜まりやすいのです。
歯ブラシの毛先を歯肉側に45度程傾けて、優しく歯ブラシをあてて下さい。

汚れを取ろうと無理に強く当ててしまうと、歯茎が下がる要因にもなってしますので注意してください。
歯ブラシは大きく動かさずに、歯を1本ずつ磨くイメージで細かく動かして下さい。

② 歯ブラシ以外の清掃用品の活用 ~スーパーフロス~

スーパーフロスとは、一般的なフロスとは違い、両端は「歯と歯の隙間」に通すためのもので、清掃は中央に膨らみのあるナイロン繊維部分(スポンジ部分)を使って行います。
歯ブラシや歯間ブラシが入らないところの清掃が可能となります。

使用方法は先端の部分をダミーの歯(ポンティック)の脇下に通し、スポンジ部分が真ん中にくるようにして、ダミーの歯(ポンティック)と歯肉の間を2.3回程往復させながら汚れを取り除きます。

最後は横から引き抜いて下さい。

③ 歯ブラシ以外の清掃用品の活用 ~歯間ブラシ~

歯間ブラシをダミーの歯(ポンティック)の脇下に通しダミーの歯(ポンティック)と歯肉の間を2.3回程往復して汚れを取り除きます。

歯間ブラシはスーパーフロスよりも簡単に扱えますが、ダミーの歯(ポンティック)と歯肉の間が狭い場合、汚れが残ったり、歯肉が傷ついてしまうことがありますので歯冠ブラシより、スーパーフロスの使用をお勧めします。

保険内と保険外でのブリッジの材質の種類

保険内でのブリッジでは歯の場所により、適応している材質が異なります。

保険内治療では、3番目までの前歯/ブリッジを支える4番目の歯/歯を失ったダミーの歯(ポンティック)と呼ばれる部分のみは、銀歯の表面に白いプラスチック(レジン)
を貼りつける事ができます。

硬質レジン前装冠といいます。

上記以外は銀歯(シルバークラウン)の被せ物になります。

硬質レジン前装冠のメリット・デメリット

メリット

*保険適用の為、比較的安価である
*表面は白い材質になる

デメリット

*色合わせに限界があり、変色も起こる
*歯垢が付着しやすく、汚れやすい
*角度により、裏側の金属が見える
*金属アレルギーを起こす場合がある

シルバークラウンのメリット・デメリット

メリット

  • *保険適用の為、比較的安価である

デメリット

  • *銀色が目立つ為、見た目に劣る
  • *銀歯の隙間から再び、虫歯になりやすい
  • *歯茎が黒く変色してしまうことがある
  • *金属アレルギーを起こる場合がある

保険外治療の場合は、材質の選択肢が増えます。
当院おすすめの材質ですと、セラミックの材質となります。

例えば、オールセラミックスの材質では、硬質レジン前装冠やシルバークラウンのデメリットにあった
・色合わせに限界がある
→様々な色調に対応している為、天然歯のような色調や透明感を再現できる。

・歯垢がつきやすく、変色が起こる
→汚れ、着色、傷がつきにくく、耐久性が強く変色の心配がない

・隙間ができやすく、再び虫歯になりやすい
→隙間ができにくく、虫歯になりにくい

など、デメリットを改善できる材質も取り揃えています。

欠損の場所や本数により、おすすめの材質もことなりますので、ブリッジ治療を選択される際は被せ物の材質についてもご相談させて頂きます。

ですが、一番大切なのは、保険内・保険外治療どちらのブリッジを選択して頂いたとしても、長く良い状態で使用していただく為には、日々の清掃に気をつけていただく事と日々の歯への負担を軽減する事がとても大切になります。

また定期的に歯科医院の受診でメンテナンスと併せて、ブリッジの状態をチェックさせていただく事もブリッジを長持ちさせる事にもつながります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は「ブリッジ」についてお話させて頂きました。
ブリッジといっても、入れ歯と同様に、欠損数や欠損の場所によって、形や種類が異なります。
基本的な1本歯を失い、かつ両隣に歯がある状態でのケースを挙げてお話をさせて頂きました。

次回は「インプラント」治療についてお話させて頂きます。
こちらも是非、参考にしてみてくださいね。

歯がなくなったらどうなるの?

2023年12月21日

歯周病や虫歯、事故などで歯を失ってしまった方で、そのままに放置されている方はいらっしゃいませんか?

前歯だと見た目の問題もあり、すぐに治療に進まれる方は多くいらっしゃいますが、奥歯だと「1本ないだけでご飯を食べるのに困らないし、このままでいいや」「前歯と違って見えないし、このままでいいや」と治療を見送っていませんか?

もしくは、治療の相談はしたけどどの治療にしたらいいのかわからずそのまま見送っていませんか?

そのまま長期間放置されると、歯が無くなった場所に、周りの歯が倒れてきたり、飛び出てきたりして、いざ治療をしたい時に障害になる事もあります。歯が抜けた場所の放置は危険です。

今回は歯が抜けた場所を放置すると、どんな事が起こるかを中心にお話させていただきます。

永久歯の歯の本数って何本かご存じでしょうか?

親知らずの歯を除く上下14本ずつ、合計28本の歯が全て揃っている状態が理想的な状態です。(先天欠損、矯正治療の為の抜歯を除く)
親知らずの歯は本来必要のない歯の為、抜歯をした時や生えていない状態でも問題はありません。
乳歯は抜けても永久歯に生え変わりますが(先天欠損は除く)、永久歯が抜けてしまうと歯は生え変わりません。

そして、前歯には物を噛みきる為の形をしていますし、奥歯は物をすりつぶす形をしています。
それぞれの歯が正しい場所で、28本の歯がそれぞれ力を分散して噛むことが、歯を長持ちさせる上でとても重要なポイントになります。
例えば、どこか噛めない、歯がない所があると、そこの仕事を他の歯が負担する事になるので、その分その歯に過剰な負担がかかり、歯の寿命が短くなってしまいます。

今、ご自身の歯は全部で何本あるでしょうか?

そもそも歯を失う3つの理由とは

歯を失う原因は、大きく分けて3つあります。

  • ・歯周病
  • ・虫歯
  • ・歯の破折

この3つが原因で歯を失う事になります。
上記以外では、先天性欠如により生まれつき歯のない場所をそのまま放置されている方も多いです。

歯周病や虫歯については予防やきちんと治療する事で歯を失う事は防いでいけますが、怖いのは「破折」です。
破折は、事故による外傷によるものもあれば、神経を除去した歯に起きやすいです。神経を除去すると、血流が遮断され、歯がもろくなってしまうためです。
そのため、神経の除去が必要な虫歯にならないように、虫歯予防する事が破折の予防にも繋がります。

歯ぎしりやかみしめをしてしまう方も歯へ負担がかかります。前回の顎関節症でもお話させていただいた、マウスピースを夜間装着して歯への負担を軽減する事も予防になりますね。

歯が抜けたまま放置すると、どんな事が起こりますか?

空いたスペースに周りの歯が動いてきてしまいます!

  • ・隣の歯が倒れる
  • ・向かいの歯が飛び出る
  • ・歯並び全体が乱れる

何故、歯は動いてしまうのでしょうか?不思議ですね。
周りの歯が倒れたり、飛び出たり、全体の歯並びが乱れるには理由があります。

歯は、それ単体で今の位置に並んでいるわけではありません。唇、頬、舌からの力、隣り合う・噛み合う歯からの力、噛んだ時の力、姿勢やお口の癖による力等、「外部から加わる力のバランスが取れる位置」に並んでいます。なので、この力の均衡が崩れてしまうと、歯の動き、歯並びも乱れ始めてしまいます。
歯がなくなってしまった場所があると、そのスピードは加速してしまいます。

では、わかりやすい例え話ですが、アーチ構造のブロックの橋を想像してください。
ブロックが互いに釣り合うように並んでバランスを保っています。

しかし、そこからブロックが1つなくなってしまうと、ブロックにかかる力のバランスが崩れてしまい、橋全体の崩落につながってしまいます。
歯も同様に、奥歯を1本失って放置してしまうと、歯が抜けたところは噛みにくいので、無意識に反対側で噛むようになり、歯への力のかかり方も偏ってしまいます。
そうすると、アーチ構造の橋からブロックが1つなくなったように、歯並び全体に影響を与え、かみ合わせを変化させてしまいます。

そうした変化は、歯の破折や顎関節症のリスクを高めたり、歯周病で顎の骨が失われつつある歯に無理な力がかかると、歯周病が悪化してしまうこともあります。 また、歯並びやかみ合わせの変化は、食生活にも影響します。
歯が抜けたところは、噛みにくいため、よく噛まないでも食べられるやわらかい食品を選ぶようになりがちです。
やわらかい食品は糖質が多い、つまり、炭水化物や砂糖の多い高カロリーな食品です。
それらを食べ続けると、虫歯にもなりやすく、メタボや糖尿病などの生活習慣病にもなりかねません。

食生活の乱れは全身の健康にも悪い影響が及びます。

歯が動いてしまった後の治療の妨げになってしまいます!

いざ、歯がなくなった場所を治療したくなった時に、隣の歯が倒れていたり、向かいの歯が飛び出していると「ブリッジや入れ歯、インプラントを入れたい」となった時に、人工歯を入れるスペースがないので、治療の妨げになってしまいます。

歯の位置を元に戻すために矯正治療をしたり、矯正を選択しない場合は歯を余分に削ったりする場合もあります。
つまり、歯を補う治療を先延ばしにしていたために、さらなる治療が必要になってしまいます。

歯が無い場所の骨はやせてしまう?!

歯は歯槽骨と呼ばれる骨で支えられています。
歯が抜けてしまうと、残された歯槽骨も少しずつ無くなってしまいます。
骨が少なっていく事を「骨吸収」と呼びます。

例えば、筋肉で例える、と筋トレやスポーツなどしていて筋肉がついている状態から筋トレもスポーツも辞めてしまうと筋肉は衰えてしまいます。
人間の体は、使われない部分は衰えてしまうという性質を持っています。
抜けたままの歯を放置しておくと、歯槽骨には力がかからず、少しずつ骨は衰え、骨吸収が起こります。

また、歯が倒れてくるとその周りの顎の骨が減り、歯周ポケットができます。
倒れた分、歯磨きがしにくくなり、歯周ポケットのせいで歯周病のリスクも高くなります。

これ以上歯を失わないためにできる事

ここまでお話してきたように、歯を失った場所を長期間放置すると、歯を補う治療の妨げになり、矯正治療などさらなる治療が必要になったり、歯並び全体に影響してきたりと予期せぬ事態が起こる可能性があります。
歯を失ってしまったら、速やかに歯科医院を受診していただき、相談をしていただき歯を補う治療を考えていくのがよいでしょう。
そして、虫歯や歯周病を予防して、これ以上、歯を失わないようにしていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回はなくなった歯を放置すると起こる事を中心にお話をさせていただきました。
もしも、今歯がなくなったまま、治療を先延ばしにしている方がいらっしゃいましたらまずはどんな治療ができるのかを是非、ご相談してください。

もしかすると、どんな治療ができるのか「わからない」・「イメージができない」などで先延ばしにされているかもしれませんね。
では、歯を補う方法はどんなものがあるのでしょうか?
次回は、歯を補う方法をご紹介させていただきます。

全身疾患と歯科との関係について 後編

2023年11月1日

全身疾患と歯科との関係性

前編に引き続き、全身疾患と歯科との関係性についてお話させて頂きます。
今回は骨粗しょう症と糖尿病についてです。
骨粗しょう症と糖尿病は歯周病とも関係してくるので併せてお話させて頂きますね。
まだ前編を読まれてない方は是非、前編もご覧になって下さいね。

骨粗しょう症とお薬について

Q:骨粗しょう症とはどんな病気ですか?

A:骨は、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成が繰り返されることで、絶えず新しく骨が生まれ変わっていきます。
通常は骨吸収と骨形成のバランスが釣り合っているのですが、ホルモンバランスの影響で釣り合いが崩れてしまい、骨吸収が過多になり骨量が減っていき、骨の内部がスカスカになってしまいます。
その為、骨の密度が低下し骨がもろくなり、骨折しやすくなります。

Q:お薬は何の為に服用が必要ですか?

A:骨粗しょう症のお薬にはいくつか種類があります。
それぞれ作用が異なり、「骨が壊れるのを抑える薬」「骨がつくられるのを促す薬」「骨への栄養を補う薬」があります。
骨吸収を抑制する目的として【骨吸収抑制薬】があります。
骨代謝のバランスが崩れ、骨吸収のほうが骨形成よりも増えてしまっているので骨吸収を抑制して、骨量が減らないようにしなくてはなりません。
骨吸収抑制薬にはいくつか種類はありますが【ビスフォスフォネート(BP)】がよく知られています。
飲み薬の他に注射薬や点滴などもあります。

Q:歯科治療とどう関係しますか?

A:骨粗しょう症は、体の骨だけではなく顎の骨にも影響します。
骨粗しょう症のお薬(ビスホスホネート製剤やデノスマブ製剤)を使用している方は、骨代謝を人為的に変えるお薬の影響で、抜歯やインプラントなど大きな治療を受けた後に、顎の骨の壊死(薬剤関連顎骨壊死)がごくまれに起こる事があります。
顎骨壊死を発症すると、痛みや歯茎の腫れが生じるほか、顎の骨が歯茎から露出したり、顔の皮膚から膿が出てきたりすることもあります。
頻度は多くはないものの、一度発症すると治りにくく、非常につらい病気です。
骨粗しょう症の治療をしながら薬剤関連顎骨壊死を防ぐ為に医科と歯科の連携が大切になります。

歯科医院からのお願い

*万一の顎骨壊死のリスクを避ける為、骨粗しょう症のお薬や注射等使用している方は必ず教えて下さい。
*お薬の影響は数か月~数年残る為、現在使用していなくても服用履歴も教えて下さい。
*かかりつけ医を教えて下さい。
外科処置が必要な場合はかかりつけ医の主治医と相談して決めていきます。患者様の骨粗しょう症の症状や、お薬をどれくらいの期間使用しているかで、治療を受けられるかどうかか変わります。

薬剤関連顎骨壊死を起こさせないために

元々口腔内は、骨壊死を起こしやすい環境です。
そもそも歯は歯槽骨という骨に刺さっている状態です。
皮膚と違い歯茎は薄く、骨が露出しやすくなっています。
そして、口腔内には多数の常在菌がいます。
清潔にしていないと、虫歯や歯周病になってしまいます。
骨密度が低いと歯周病による歯槽骨の吸収が進みやすくなります。
進行する事により細菌感染が骨にまで及び、薬の影響もあって顎骨壊死が発症すると考えられています。
また、合っていない入れ歯を持続的に使用する事で傷ができやすく傷によって骨が露出しやすくなります。
なので、「抜歯などの外科処置で顎骨壊死が起こる」ではなく、「抜歯を必要とするような歯周病や根尖病巣などの存在が顎骨壊死につながる」と現在は考えられています。

上記の内容を踏まえて
① 虫歯、歯周病、歯の根の先の病変、合っていない入れ歯などきちんと治療を受けて頂き、感染源や傷ができない良好な口腔内環境をつくりましょう!
② 虫歯、歯周病の予防で一番大切な事は毎日のご自身による歯磨きです。
適切なケアをする事で予防になります。
歯科医院にて一人一人にあったブラッシング指導も受ける事ができます!
③ ご自宅のケアだけでは落としきれない汚れはかかりつけ医の歯科医院にてプロの力をかりましょう。
定期的なプロケアで歯茎の中の汚れや歯石などを除去し、虫歯や歯周病になりにくい口腔内環境に整えましょう!

糖尿病とお薬について

Q:糖尿病とはどんな病気ですか?

A:糖尿病は「血のなかに糖が増えすぎる」病気です。
血液中の糖(ぶどう糖)は、普通はすい臓から分泌されるインスリンというホルモンが分解してくれるのですが、これが上手くいかなくなってしまいます。
生まれつきインスリンの分泌量が少ない1型糖尿病・正常にインスリンは分泌されているがその作用が十分に発揮されにくくなっている2型糖尿病があります。
血液は身体中に酸素や栄養、免疫細胞を運んでいます。
血糖が長期間高い状態になっていると血管は傷んできます。
血管が傷んで固くなると弾力がなくなり、血液の運搬が上手くいかなくなります。
この状態が続くと、やがては、目、神経、腎臓、心臓、脳などに様々な機能不全(合併症)が起こります。
糖尿病はこの合併症を引き起こすのが一番怖いです。

Q:お薬は何の為に服用が必要ですか?

A:糖尿病のお薬には、インスリン注射と飲み薬があります。
1型糖尿病の方は、体の外から常にインスリンを補給する必要があり、その為にインスリン注射をします。
2型糖尿病の方は、おおもとの原因として生活習慣があげられます。ですから、まずは食事制限や運動が治療の第一選択となり、それでも改善されない場合は血糖降下薬の服用やインスリン注射をします。

Q:歯科治療とどう関係しますか?

A:糖尿病はいわば「血管の障害」です。
血流が悪くなり、栄養や免疫細胞が届きにくくなるために、感染への抵抗力が弱まり傷の治りが悪くなります。
そのせいで細菌感染を起こしやすく、炎症もひどくなりがちです。
歯の根にできた病変から顎の骨に炎症が広がって顎骨炎になったり、インプラント周囲炎から首回りに炎症が広がる事もあります。
抜歯の後やインプラントを入れた後も傷が開きやすく、感染を起こしやすいです。
血糖値の高さ以外にも、血糖値の乱高下も起こりやすくなります。
通常血糖値は空腹時でもおよそ100となりますが、糖尿病のかたは200近く上がる一方で、歯科治療中に、時間とともに50以下まで落ち込むこともあります。
血糖の低下は中枢神経系に作用し、思考力が低下。さらには自律神経も働かなくなると意識を失います。
この「低血糖性昏睡」は非常に危険な状態です。
もし、今までに同じような症状が起きた事がある場合も是非、問診の際に教えて下さい。
そして、糖尿病の方は歯周病にかかりやすいことがわかっています。
糖尿病によって体の免疫力が弱まり、歯周病菌に抵抗する力も弱くなってしまいます。
ですから、歯周病にかかりやすく、治りにくく、重症になりやすいです。
また、治療が終わった後も再発しやすいので油断はできません。

歯科医院からのお願い

*万一のトラブルを避ける為に、糖尿病の方、お薬を服用・インスリン注射をされている方は必ず教えて下さい。
*かかりつけ医を教えて下さい。
*現在の糖尿病の数位(ヘモグロビンA1c)を教えて下さい。
*食事は抜かずにご来院ください。
外科処置が必要な場合はかかりつけ医の主治医と相談して決めていきます。
状態により先に医科にて血糖のコントロールをしていただく必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
前編・後編にて5つの全身疾患と歯科について大切な事をお伝えさせて頂きました。
意外に知られていない歯科治療との関係を知っていただけたかと思います。
安心安全な治療の為に、正確な問診にご協力お願い致します。
、お体の状態に変化がある際はその都度教えて下さいね。

全身疾患と歯科との関係について

2023年10月25日

全身疾患と歯科との関係性

「虫歯かもしれない」「歯がグラグラする」などで歯科医院を受診した時に既往歴(今までにかかった事のある病気・現在治療中の病気)や服用中のお薬について聞かれた事はありませんか?
「何故、虫歯治療で来たのにそこまで言わないといけないの?」「あまり持病の事はなしたくないな」と思う方もいるかもしれませんが、それはとても危険です。
病気やお薬によっては、歯科医院が知らないまま治療を進めてしまうと、生命の危険が生じたり、治療後に痛みや腫れが続いたり、治りが悪くなったりと、患者様が苦しい思いをされる事があります。
安心安全な治療の為に、持病やお薬の事を是非、教えてください。
今回は何故、持病やお薬と歯科治療が関係するのかについてお話させていただきます。

歯科治療では出血を伴う処置が複数あります。
特に、病気やお薬の情報が大切になるのは、抜歯やインプラント等の外科的な手術を受けられるときです。
今回は、高血圧症、血栓症、ステロイド剤の長期服用についてお話させて頂きます。

高血圧症とそのお薬について

Q:高血圧症とはどんな病気ですか?

A:心臓から全身へ血液が送り出されています。このとき血管の壁(血管壁)にかかる圧力を「血圧」と言います。高血圧症は血圧が高く、ホース内を勢いよく水が流れるように、血管にかかる血液の圧力が大きくなり、大きい状態のままにしておくと脳や心臓への負担となります。
最大のリスクは脳卒中や心筋梗塞、心不全があります。
脳の血管が破れてしまうと、脳出血やくも膜下出血により最悪死に至ります。

Q:お薬は何の為に服用が必要ですか?

A:血管にかかる圧力を下げる目的として【降圧薬】があります。
降圧薬には様々種類があり、それぞれ作用が異なりますが目的は同じです。

Q:歯科治療とどう関係しますか?

A:血圧は痛みやストレスを感じると高くなります。
痛みやストレスを感じると、血圧をコントロールするホルモンのようなもの(カテコールアミン)が沢山出て、血圧を上げてしまいます。
歯科治療で麻酔の注射や歯を抜く時など緊張されるかと思います。
その時にストレスを感じて血圧が普段よりも上がってしまいます。
この状態は高血圧症以外の方でも起こりえる事で「白衣性高血圧」といいます。
そして、高血圧症の方は、上記のような状態で更に血圧が上がってしまいます。
注意が必要なのは脳の血管への影響です。
内圧があがりパンパンになった血管が破れ、脳出血を起こしてしまう場合があります。

歯科医院からのお願い

*万一のトラブルを避ける為に、高血圧症の方、お薬を服用されている方は必ず教えて下さい。
*かかりつけ医を教えて下さい。
*現在の血圧を教えて下さい。
*歯科医院を受診前は、通常通りお薬を服用して下さい。

歯科治療が必要な場合は、血圧が高めの患者様は体調を見ながら治療を進めさせて頂きます。
血圧計で血圧を測定しながら安全に処置させて頂きます。
その為、血圧が下がるのを待つ為時間がかかる場合や時間をおいても血圧が上昇したままの場合は、緊急性のない治療の場合は延期させていただく事もあります。

血栓症とそのお薬について

Q:血栓症とはどんな病気ですか?

A:血管内に血栓(血の塊)ができ、血管を塞いでしまうことで起こる病気です。
血管が塞がるとその先の細胞に栄養が届かずにやがて壊死してしまいます。
脳や心臓の血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞になった場合、命にかかわります。
血栓には2種類あり、動脈と静脈でできる血栓が異なります。

Q:お薬は何の為に服用が必要ですか?

A:血栓症の発症を抑制する目的として【抗血栓薬】があります。
いわゆる「血をサラサラにするお薬」です。
動脈で血小板が固まらないようにするのを抗血小板薬といい【バイアスピリン】が有名です。
静脈では赤血球とフィブリンが固まらないようにするのを抗凝固薬といい【ワーファリン】が有名です。
上記以外にも血栓の形成を予防するお薬や出来てしまった血栓を溶かすお薬など様々あります。

Q:歯科治療とどう関係しますか?

A:抜歯やインプラントなど外科的な処置を受ける時に影響します。抜歯の際は大きな血管を切る事はないものの、それでもじわじわと出血が続きます。
多数の歯を抜かないといけない場合などは、必要に応じて歯科口腔外科にて処置されるのが望ましい場合もあります。

歯科医院からのお願い

*万一のトラブルを避ける為に、血栓症の方、お薬を服用されている方は必ず教えて下さい。
*かかりつけ医を教えて下さい。
*血栓ができる可能性があるため、自己判断で休薬はしないでください。

外科処置が必要な場合は、止血の為にお時間をいただきます。
抜歯の場合、通常は歯を抜いた穴にガーゼを詰めて15分くらい噛んでいただければ血は止まりますが、抗血栓薬を飲んでいる場合は30分以上噛んでもらう場合もあります。

ステロイド剤を長期服用について

Q:ステロイド剤ってどんな薬ですか?

A:「ステロイド」とは、腎臓の上端にある副腎で作られる副腎皮質ホルモンの一種です。
これは体の中の炎症を抑えたり、免疫反応を抑える強い作用があります。
このホルモンがもつ作用を薬として応用した物がステロイド剤です。
からだの炎症や免疫反応を抑えるのに、体内で作られるステロイドだけでは足りない時に使用されます。
ステロイド剤の使用は自己免疫疾患の方が特に多いです。
例えば、免疫の異常により関節に炎症が起きて、痛みや腫れが生じる病気に関節リウマチがあります。
ステロイド剤は過剰な免疫反応と炎症を抑え、痛みや腫れを緩和させます。

Q:歯科医院とどう関係しますか?

A:ステロイド剤を長期服用されているかたは、炎症や免疫反応が起きにくくなるので、細菌感染が起きやすくなります。
その為、抜歯後や手術後の傷が治りにくく、膿んだり腫れたりしやすいです。
また、治療のストレスが大きくなることもあります。
歯科治療に限らず、医療行為は体にストレスを与えます。
副腎皮質ホルモンは、そうしたストレスが与える影響を軽減する作用があります。
しかし、長期服用は副腎皮質ホルモンの分泌を抑えますので、その結果、抜歯やインプラントなどの治療後に、発熱や嘔吐感、筋肉の痛み、血圧の低下といった体調の悪化を覚える事があります。

歯科医院からのお願い

*万一のトラブルを避ける為に、ステロイド剤を服用されている方は必ず教えて下さい。
*かかりつけ医を教えて下さい。

通常よりストレスがかかる外科処置が必要になる場合、細菌感染を防ぐ為に抗菌薬を通常より多めに飲んでいただいたり、予防投与として事前に服用してもらう事もあります。
また、ステロイド剤を通常より多く服用して頂く事(ステロイドリカバー)もあります。
こちらが必要かは医科の先生が決めますのでステロイド剤服用中の方は必ずお伝え下さい。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は高血圧症と血栓症とステロイド剤についてお話させて頂きました。
他にも注意したい骨粗しょう症と糖尿病については次回お話させて頂きますのでそちらも併せてご覧になってくださいね。
持病とお薬は意外なところで歯科治療に関係してきます。
めったにないとはいえ命にかかわるケースもありますので、歯科受診の際は必ず持病やお薬についてお伝えいただければと思います。
何種類も服用しているとうっかり忘れてしまう事もありますのでお薬手帳をご持参してくださいね。
安心安全な治療の為に、正確な問診にご協力お願い致します。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

  • お問い合わせ
  • WEB予約

ご予約・お問い合わせ 06-6968-8241

〒536-0014 大阪市城東区鴫野西3-6-26 鴫野ビル1F

このページの先頭に戻る