歯を白くしたい!そんなあなたの歯に合った白くする方法《中編》
2025年9月2日
城東区にある歯科・歯医者のしぎの歯科です。
前編では「着色した歯を白くする方法」についてご紹介しました。
今回は、中編として「変色した歯を白くする方法(ホワイトニングによる治療)」を中心にご紹介いたします。
目次
歯の変色を白くしたい!
前編でもご紹介した通り、「歯の変色」とは、主に歯の内部に起きた色の変化を指します。
たとえば以下のような原因が考えられます。
• 虫歯による変色
初期では白斑として表れますが、進行すると象牙質が黄色〜黒褐色に変色します。
• 加齢による変色
象牙質が厚くなることで歯が黄ばんで見えるようになります。
• 外傷や神経のダメージ
歯をぶつけた際の内部出血や、細菌感染による神経の損傷でも変色が起こります。
• 代謝疾患や薬剤の影響
一部の代謝疾患や、薬の服用も原因となることがあります。
変色した歯を白くする方法
変色した歯の治療には、大きく分けて次の2つの方法があります。
1. ホワイトニングによる治療
2. ホワイトニング以外の治療(後編でご紹介)
今回は、ホワイトニングによる治療について詳しく見ていきましょう。
ホワイトニングによる治療
歯の変色に対する代表的な治療法がホワイトニングです。
ホワイトニングには以下の3種類があります。
• オフィスホワイトニング(歯科医院で実施)
• ホームホワイトニング(ご自宅で実施)
• デュアルホワイトニング(上記2つの併用)
ホワイトニングは、「歯を本来の色よりも白くする」ための処置です。
対して、着色除去は「歯本来の色に戻す」処置と言えるでしょう。
詳しくは、過去のホワイトニングに関するコラムもぜひご覧ください。
【1】加齢による変色を白くする
加齢とともに象牙質が厚くなることで歯は黄ばみやすくなります。また、エナメル質が薄くなることで着色しやすくなり、褐色味が強く見えることもあります。
このような加齢性の変色には、ホワイトニングが有効なケースが多いです。
【2】テトラサイクリン系抗菌薬による変色
テトラサイクリン系抗生物質は、歯の形成期に服用すると歯質に色素が沈着し、黄色〜灰色の変色を引き起こすことがあります。
この場合、過酸化水素や過酸化尿素を使用したホワイトニング剤で色素分解を行います。ただし、変色の程度によっては効果が出にくく、治療期間も長くなる傾向があります。
重度の変色には、次のような治療法が選ばれることもあります。
• コンポジットレジンの充填
• ラミネートべニア(薄いセラミックの貼り付け)
【3】神経のない歯の変色を白くする
• 虫歯や外傷などで神経が失われた歯は、時間の経過とともに変色することがあります。
• このような歯を白くしたい場合、歯の内部に薬剤を入れて白くする「ウォーキングブリーチ」という方法もありますが、神経を失った歯は構造的に脆くなっているため、当院ではこの方法は採用しておりません。
当院では、見た目の改善と同時に歯の強度を確保することが重要と考え、土台を作成したうえで、人工歯による被せ物(補綴治療)を行っています。
これにより、審美性だけでなく機能性の回復も図ることができます。
【4】外傷などによる神経損傷での変色
• 転倒や衝突などで歯に強い衝撃を受けると、神経にダメージを受けて血液成分が歯の内部にとどまり、象牙質の細管内に沈着することで、徐々に歯が変色していくことがあります。
• このようなケースでは、まず歯の根の治療(根管治療)を行った上で、変色の程度や歯の状態に応じて、ウォーキングブリーチやラミネートべニアや被せ物などによる補綴治療をご提案しています。
• 当院では、見た目の回復だけでなく、神経を失って弱くなった歯を補強することも重要と考えており、ウォーキングブリーチは採用しておりません。単に色を白くするだけでなく、歯の寿命を延ばす治療を心がけています。
【5】詰め物との色調差による変色
• ホワイトニング後、以前の詰め物と歯の色の差が目立つことがあります。
• この場合、コンポジットレジンで詰め直しを行い、色調と形を整えることで、自然な見た目に改善可能です。
• また、軽度の歯並びの不正がある場合は、ラミネートべニアを用いることで審美的に整えることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、歯の変色をホワイトニングで白くする方法についてご紹介いたしました。
歯が白くなると、気持ちもより前向きになり、笑顔に自信が持てるようになります。
ホワイトニングに関するご相談も、どうぞお気軽にお問い合わせくださいね。
次回【後編】では、ホワイトニング以外の方法で歯の変色を白くする治療をご紹介いたします。