プレオルソってどんなもの?パート①
2024年4月27日
今回は小学生までの新しい矯正治療についてご紹介させて頂きます。
皆さん矯正って聞くとワイヤーを付けた矯正や最近では目立ちにくいマウスピース矯正などを想像されるかと思います。
しかし、子供の歯並びは気になるし治してあげたいけど、矯正治療は費用面などから悩ましい場合や、お子様本人がちゃんと装置をきちんと装着できるか等ご心配な事も多々あるかと思います。
子供の矯正=小児矯正にも様々な種類はありますが、今回は【プレオルソ】についてご紹介させていただきますのでご参考にしてみてくださいね。
今回はプレオルソ以外にも、歯並びにとってとても重要な癖の話なども含めて3回にわけて投稿させていただきます。
まずは、そもそも歯は何故その位置に生えているのでしょうか?
現在のお子様の歯並びはたまたまなった訳ではなく、原因があって今の歯並びをしています。
綺麗な歯並びの人はたまたま運よく綺麗な歯並びになったわけではありません。
では、歯並びはどのように決まるのでしょうか?歯の周りの筋肉の使い方によって決まります。
歯は硬い物なので、歯自体は勝手に動きません。では、どうやって動くのかというと、歯の周りにある筋肉は歯に作用することで歯が動いていきます。歯はお口の外側からの力=「唇の力とほっぺの力」と、内側からの力=「舌の力」が押し合って、ちょうどいい場所に並んでいます。
この力がとても重要です。
例えば、近年のお子様に多い口呼吸をしていると唇の力が歯にかからないので、出っ歯の原因になってしまいます。お口が開いた状態(お口ポカン)が続くと、唇・舌・ほっぺの筋肉が弱くなったり、力のバランスがくずれやすくなります。
綺麗な歯の位置=歯並びにとってはあまり良いこととは言えません。いつもお口は閉じるように注意しましょう。
お口を閉じると同じくらい大切なのが舌の位置です。
皆さん、今舌はどの位置にありますか?
実は舌にはお口を閉じた時の正しい位置があります。舌は上顎についている状態が正しい位置です。この舌の先の正しい位置の事を【スポット】と言います。
では何故、舌の先がスポットにつくといいのでしょうか?
歯並びは舌の形と同じように並ぶからです。舌がスポットについていないと、先程の歯の内側からの力がかからない為、ほっぺの力で歯並びが狭くなってしまいます。
しかし、現代人の多くはスポットについておらずに舌が下がった状態で生活している人が多いです。
その理由は、昔と比べて硬い物を食べなくなったせいで、舌の筋力が弱っているからです。舌が自然と上がらずに下顎の中におさまってしまいます。
そうなると、上顎は狭くなり、下顎は広がって上下バランスが崩れて歯並びが悪くなります。つまり、舌の位置が大きく歯並びに関係しています。
わかりやすい例ですと、舌が前歯の裏側についている人は、上顎前突いわゆる出っ歯になりやすいです。
また、下の前歯の裏側に舌の先がついている人は受け口になりやすいです。
また、最近のお子様に多い舌の癖では、舌突出癖があります。舌の先を上下の歯の間に差し込む癖のことです。
こういう人は、オープンバイトといって上下の歯で噛んだ時に上下の前歯の間に隙間ができてしまう歯並びになってしまいます。
このように普段意識していない内に舌の位置によって歯並びが悪くなってしまう可能性があります。
せっかく矯正を頑張ってもお口ポカンや舌の悪い癖があるとまた元の良くない歯並びの戻ってしまします。
お子様にお口ポカンや舌の癖がないか確認していただき、癖がある時は改善できるように意識してみましょう。
歯並びに悪い癖ってなんでしょうか?
先ほどのお口ポカン・舌の癖以外で歯並びに悪い癖はなにがあるでしょうか?
頬づえ
手が顎や歯を押しているので、顎や歯の形が悪くなってしまいます
うつぶせ寝・横向き寝
枕が顎や歯を押しているので、顎や歯の形が悪くなってしまします
唇を噛む
前歯が内側に押されたり、上の前歯と下の前歯の間に隙間ができたりします。
上記のような癖がお子様にはございませんか?
もし該当する癖があればせっかく矯正を頑張っても悪い癖が矯正の邪魔をしてしまいます。
まずは、悪い癖を治す事も意識してみてください。
口呼吸と鼻呼吸について考えてみましょう
お子様は口呼吸をしていませんか?
口と鼻にはそれぞれ役割があります。口は言葉を話したり、食事をします。そして、鼻は呼吸するところです。
鼻でご飯はたべませんよね。そうです。口呼吸をしている場合は間違った呼吸法なので注意が必要です。
実は上下の唇が少しでも開いていたら、それはもう口呼吸をしています。
では何故、口呼吸がいけないのでしょうか?
【体中の病気の原因になる可能性がある】
口呼吸をしていると、外の空気をそのまま吸い込んでしまいます。
汚れやウイルスも直接体の中へ入ってきます。その為、風邪や病気になりやすくなります。でも、鼻で呼吸すると、外の空気が体の中に入る前に、鼻の中で空気の汚れやウイルスを捕まえてくれたり、冷たい空気を温めてくれたりします。
なので、外の空気は体に優しい状態になってから体の中に入ります。
*空気中の有害物質が体内に入る
→ウイルス感染やアレルギーを起こしやすくなる
*唾液が減り、お口の中が乾燥する
→虫歯や歯周病のリスクが大きくなる
*お口ポカンの状態が続くと口の周りの筋力が低下する
→歯並びが悪くなる
ここまでご紹介させていただいた内容はこの後登場するプレオルソと深い関係があるお話です。
それでは、本題のプレオルソについてお話していきます。
プレオルソと悪い癖との関係とは
4歳~10歳位までの子供を対象とした、マウスピース型の矯正装置の事を【プレオルソ】と言います。
通常のワイヤー矯正ですとワイヤーで歯に力を加えて歯を動かすとイメージされるかたが多いと思います。
プレオルソは全く異なる方法で歯を動かしていきます。
それこそが、先ほどご紹介させて頂いた歯並びを悪くしている原因である口周りの筋力のバランスを調整し、本来の正常な機能を獲得し、「間接的に」歯が正しい位置に並ぶように導く装置です。
プレオルソ+お口の筋肉のトレーニングが必要になります。
- プレオルソを装着したら口をしっかり閉じる
→装置が口から出ないように上下の唇をしっかり閉じてもらいます。
そうする事でお口周りの筋肉がトレーニングされます。
また、口をとじるので自然と鼻呼吸することもできます。
- プレオルソはスポット専用の形をしています
→プレオルソには舌をスポットにつける為のスペースがあり、舌を自然とスポットにつけるトレーニングもできます。
また。舌の悪い癖がある子もスポットの専用スペースに舌があるので歯並びに悪影響を及ぼす事を防げます。
上記のように根本的な原因をトレーニングする事で悪い癖を治して、矯正後の後戻りの可能性を低くする事ができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、プレオルソのご紹介の前に知っていただきたかった歯並びの話と悪い癖についてご紹介させて頂きました。
お子様に該当する癖などありましたか?
今はあっても大丈夫です。これからプレオルソやお口のトレーニングを行い、改善する事は出来ます!
まず、今すぐできる事であればお口ポカンをしてたり、唇を噛んでいたりご家族の方が気づいてあげられる事はお子様に伝えてあげましょう。
それでは次回は、プレオルソについて詳しくご紹介させていただきますので次回もお楽しみにしていて下さいね。