良い事が沢山あります!子供の頃からの定期的な歯科受診について
2024年11月14日
歯医者は子供を虫歯にさせないために通う場所と思っている親御さんも多いかもしれませんね。ですが今の歯医者は違います。
小さな頃から定期的に歯科を受診する事は、虫歯予防になるだけではなく、沢山の良い事があります。
お子様の【お口の機能】をみてもらえるのもその一つです。
今回は、上記のように定期的な歯科受診で得られるメリットなどをご紹介させていただきます。
⓵お子様が「歯医者好き!」になります!
小さい頃から歯医者に通っていると、お子様にとって歯医者に通うのが生活の一部となります。
虫歯になったから歯医者へとなると、人生で初めて来た場所で、初めての治療を受ける事になるので、緊張したり怖がってしまう事が多くなります。
虫歯のない時から通い始めていれば、最初に怖い思いをさせない為、歯医者は苦手なところではなく楽しいところになります。
それが、大人になっても継続する歯科受診につながります。
⓶お子様が歯磨き上手になる!
歯医者では、お子様に歯磨きの練習を行います。
「どうして磨き残しがあるのかな?」「そこを磨くにはどうしたらいいかな?」と、お子様の発育に応じて、歯ブラシの当て方・動かし方を少しずつお話していきます。
上手くできた時はしっかりと褒めます。
親御さん以外の大人に歯磨きを褒めてもらえることで、やる気になるお子様も多いのです。
お子様の頃に身につけた歯磨きの習慣や上手な歯磨きは、お子様が自分の歯を守る上で生涯役立ちます。
⓷仕上げ磨きが楽になる!
お子様を虫歯にさせない為に大切な、毎日の「仕上げ磨き」。でも痛がったり、嫌がったり、じっとしてくれなかったりして、大変ですよね。
そんな時は歯医者にご相談をしてみてください。
仕上げ磨きの適切なやり方や、お悩みへのアドバイスを行います。
親御さんの仕上げ磨きが上達すると、お子様がむずがることも減っていきます。
毎日お風呂に入って、体を清潔に保ちますよね?お口の中も身体の一部です、笑顔で楽しく、毎日綺麗にする習慣をつけたいものです。
*仕上げ磨きのワンポイントアドバイス
☑上の前歯を磨く時に、上唇の裏の筋状の部分(上唇小帯)に歯ブラシが当たると痛い為、お子様が嫌がります。それを避けるには、指でしっかりと上唇をめくり、筋が見えるようにします。
その後に、筋を避けて1本ずつ歯を磨いてみて下さい。
☑お子様がまだ自分で舌の動きをコントロールできない状態だと、舌が無意識に動いて歯ブラシを押してしまうことがあります。
そんな時は「ベロタッチ」と言う舌への刺激訓練を行いましょう。
歯ブラシの毛先で舌の先端、右横、左横をゆっくり2~3回、しっかり押さえます。
舌に適度な刺激を加えることで舌の育ちが促されます。
☑仕上げ磨きの基本姿勢は「寝かせみがき」です。上から下、左から右など、あらかじめ歯を磨く順番を決めておくと手際よくできます。
⓸永久歯が少なくないか・多くないかをみてもらえる!
永久歯は上あごで14本、下あごで14本の計28本(親知らずが生える場合は32本)なのですが、お子様の中には生まれつき生えてくる永久歯の数が少ない子もいます。(先天性欠如歯)
反対に、生まれつき生えてくる永久歯が多い「過剰歯」のお子様もいます。
生えてこない永久歯があることが早めにわかれば、生えてこない事を見越した長期的な対応ができます。
例えば・・・
*永久歯に生えかわらないところは、今生えている乳歯を大切にしていかなくてはなりません。虫歯にさせないよう、いっそう注意をしてケアしていきます。
*永久歯の生えてこないスペースを埋める為に、矯正治療をはじめ、今後どのようなサポートができるのかをあらかじめ検討できます。
*かみ合わせや歯並びに影響している過剰歯は、早めに抜歯します。
⓹歯の生えかわりが上手くいっているかをみてもらえる!
お子様のお口の一大イベントといえば、歯の生えかわりです。顎の中でつくられた永久歯が、新しく生えてきます。しかし、永久歯の生えてくる方向がまっすぐでないこともあります。
骨の中にある歯の根に、新しく生えてくる歯の頭の部分が当たる場合は、歯の根が壊されてしまい、すでに生えている歯が抜けてしまいかねません。
そうしたことにならないよう、歯医者で歯の生えかわりを定期的にみてもらいましょう。
また、まっすぐに生えていない永久歯があることが早めにわかれば、それを見越した対応ができます。
例えば・・・
*歯茎を切って永久歯を引き出して、生えてくる方向の修正を行います。
*早期に乳歯を抜歯して、永久歯の生えてくる方向の修正を行います。
⓺お口の機能の育ち具合をみてもらえる!
「食べる」「飲み込む」「話す」「呼吸を助ける(口を閉じる)」などお口の機能は、子供の頃からだんだんと身に付き、育っていくものです。しかし近年、身体の発育には問題がないのに、お口の機能の育ちが遅れているお子様が増えてきています。(専門的には「口腔機能発達不全症」といいます。)
これは、「上手く食べられない」「食べるのに時間がかかる」など、育児の悩みにつながっていることもあります。
お口の専門家である歯医者では、そうした育ちの遅れについても気づいてもらえます。
*お口の機能がまだ十分に育っていないサイン
☑活舌が良くない
☑お口がポカンになっている
☑ろうそくが吹き消せない
☑ブクブクうがいができない
低年齢では、できなくても異常ではありません。気になる場合は、歯医者にご相談してくださいね!
⓻お口の機能の育ちをよくする方法を教えてもらえます!
歯医者では、お口の機能の育ちがゆっくりなところに気づいてもらえるだけではなく、お口の機能を育てるには何をしたらいいかを指導いたします。
例えば・・・
*親御さんがお子様に「お口のマッサージやストレッチ」
⇒唇や頬の筋肉を柔軟にし、動かしやすくします。
*お子様が自分で「いろいろなお口遊び」や「ガーグルストップ」
⇒紙風船や風車、ピロピロなど、楽しみながら唇や頬の力の成長を促します。
⇒ガラガラうがいをするときのように、水をお口に含んで上を向きます。
この時に、そのままうがいはしないで、鼻で2~3回呼吸します。
鼻呼吸を促すエクササイズです。
歯医者でやり方を教えてもらったら、ご家庭でも繰り返しましょう。少しずつ効果があらわれてくるはずです。
さらにフォローが必要なお子様にはMFT(口腔筋機能療法)に取り組んでいただくこともできます。
⓼お子様の成長にあわせて、その都度気をつけたいことを教えてもらえる!
お子様のお口の機能は、歯の生えかわりやあごの成長にともない変わり続けます。また、お口の状態によって起こりがちなトラブルも異なります。
歯医者では、その時その時に気をつけていただきたいことをお伝えします。
「その都度気をつけないといけないこと」を教えてくれるということは、来院のたびに新しい発見があるということです。
それが継続受診のモチベーションにもなります。
例えば・・・
☑歯の生えかわりに応じた虫歯予防
虫歯になりやすい歯は年齢とともに変わります。
目安としては
1~3歳・・・・・上の前歯
3歳頃・・・・・奥歯の噛む面
4~5歳・・・・・奥歯の歯と歯の間
6歳頃・・・・・6歳臼歯(第一大臼歯)の噛む面
12歳頃・・・・・第二大臼歯の噛む面
☑習慣性のお口ぽかんの予防
幼児期にお口ぽかんの指導を受けてお口を閉じることができるようになっても、学童期にまたお口ぽかんになってしまうお子様もいます。
歯医者に行くたびに声をかけてもらい、意識づけることは、習慣性のお口ぽかんの予防に有効です。
⓽お子様のお口への関心が高まる!
歯医者では、「ダラダラ食べはNG」「夏場のドリンクにも砂糖が入っている」など食生活の指導も行います。低年齢でも、親御さんに話している事をお子様は以外と聞いていて、自然に歯に関する知識がついてきます。時には親御さん以上に詳しくなる子もいたりもします。
いかがでしたでしょうか?
病気になった時に行くお医者さんとは異なり、健康なときからさまざまにお役に立てるのが「かかりつけの歯医者」です。虫歯予防だけではなく、お子様の良好な歯並びやお口の機能を育むため、ぜひ通い続けていただければと思います。