今できることをひとつひとつ
2016年2月17日
最近読ませていただた本で
ある一節の詩が書かれており,
すごく印象に残ったのでご紹介します.
佐々木圭一さんの著書で
伝え方が9割の中で書かれている
ボブ・ムーアヘッド原作
この時代に生きる 私たちの矛盾
ビルは空高くなったが 人の気は短くなり
高速道路は広くなったが 視野は 狭くなり
お金を使っているが 得る物は少なく
たくさん物を買っているが 楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが 家庭は小さくなり
より便利になったが 時間は前よりもない
たくさん学位を持ってもセンスはなく
知識は増えたが 決断することは少ない
専門家は大勢いるが 問題は増えている
薬も増えたが 健康状態が悪くなっている
飲み過ぎ吸い過ぎ浪費し 笑うことは少なく
猛スピードで運転し すぐ怒り 夜更かしをしすぎて 起きた時は疲れすぎている
読むことは稀で テレビは長く見るが 祈ることはとても稀である
持ち物は増えているが 自分の価値は下がっている
喋りすぎるが 愛することは稀であるどころか憎む事が多すぎる
生計のたてかえは学んだが 人生を学んでいない
長生きするようになったが 長らく今を生きていない
月まで行き来できるのに 近所同士の争いは絶えない
世界は支配したが 内世界はどうなのか
前より大きい規模のことはなしえたが より良いことはなしえていない
空気を浄化し 魂を汚し
原子核を分裂させれるが 偏見は取り去ることができない
急ぐことは学んだが 待つことは覚えず
計画は増えたが 成し遂げられていない
たくさん書いているが 学びはせず
情報を手に入れ 多くのコンピューターを用意しているのに
コミュニケーションはどんどん減っている
ファーストフードで消化は遅く 体は大きいが,人格は小さく
利益に没頭し,人間関係は軽薄になっている
世界平和の時代と言われているのに家族の争いはたえず
レジャーは増えても 楽しみは少なく
たくさん食べ物に恵まれても 栄養は少ない
夫婦でかせいでも,離婚も増え
家はよくなったが家庭は壊れている
忘れないでほしい 愛するものと過ごす時間を
それは永遠に続かないのだ
忘れないでほしい すぐそばにいる人を抱きしめることを
あなたが与える唯一の宝物には1円もかからない
忘れないでほしい あなたのパートナーや愛する家族,子供たちに
『愛している 』というころを 心を込めて
あなたに心からキスと抱擁は傷を癒してくれるだろう
忘れないでほしい もう会えないかもしれない人の手を握り
その時間を慈しむことを
愛し 話し あなたの心の中にあるかけがえのない思いを分かち合おう
人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない
どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ
最近,ある患者様のご家族の方が亡くなられたお話をお聞きしました.
介護施設に入られており,突然の急変だったそうです.
そのお話をお聞きしながら,ある患者さんのことは
フィードバックしました.
4,5年前に長く通っていただいた患者さんで
診療がない日でも,受付に来られ,受付にお話をされにきてくださる
医院のことをすごく気に入ってくださっている患者さんで,スタッフも
いつも楽しくお話を聴かしていただいておりました.
体の調子が悪いと連絡があり,数ヶ月
入院され,久しぶりに来られた時には
かなり体重が落ちており,お口の環境が悪くなり
病気から入れ歯が合わなくなり,痛みが起こっておりました.
急いで,入れ歯は作り変えを行ったが
間に合わなかったことができず,亡くなられました.
亡くなる前日も来られ,いたくて食事ができないと言われていた・・・
なんとか急いでと思ったが間に合わず
その時の技工物は保存期間の2年経過しても,破棄できず
今も,手元に置いている.
その時その時をできることをしないといけない
それをあらためて,深く思い出す.
その感覚を思い出し,この本のメッセージも大切に
明日からも,今,できることを
心を込めて,していきたい.