カウンセリング勉強会パート3
2007年11月30日
今日、診療終了後に神山先生と一緒に頑張っている勉強会を開催しました。
自分の担当は、カウンセリングで、今日のテーマは、予防歯科とヘルスプロモーション
我々、坂井歯科が力をいれている予防に関する意味づけや、ヘルスプロモーションの基本的な概念に関して説明し、みんなで考えていただきました。
健康とは、どういう状況を言うのか?病気でない=健康?
病気=不健康
健康って何?
みんなで、まず健康の概念に関して考えていただきました。
WHOの定義では、
『身体的、社会的、精神的に完全な良好な状況であって、単に疾病がないとか虚弱でないということではない』
福岡市の築山先生のご講演の中でも、
『よく食べれて、よく眠れて、排泄に問題がなく痛みが、例えあっても苦痛にはならず、心理的に安定し、職場や家庭、学校といった社会環境において十分にその役割をはたすことである』
と言われていました。
虫歯、歯周病=病気
治療終了=健康
昔は、この概念でしたが、(二元論的健康観)
病気から健康、健康から病気は常にゆらぎながら、連続的に移動する概念が生まれ(一元論的健康観)
現在は、健康の輪と治療の輪があり、健康教育、気づきを重視し、健康の輪で循環できることが大切であると言われています。(循環的健康観)
ヘルスプロモーションという言葉があり、その意味は、
『人々が自からの健康をコントロール改善することができるようにするプロセスである。』
健康作りの主役は住民の方で、疾病対策から健康作りへ、の必要性を説いています。
その流れで、歯科においても予防歯科の概念が生まれ、治療から予防へ、その必要性をしっかりお伝えすることが、我々歯科医院のできることの来院者の方へのギフトであり、我々の使命であると思っています。
ただ、この坂道を登る人も、人、年齢、地域によって角度もちがうし、忙しい時期もあるかもしれません。どんなときでも自分たちが、背中を押してあげ、声をかけてあげ、前を向いていく働きかけを行っていくことが、今後の来院者の健康のお手伝いになることをみんなで考えました。
自分自身の予防への思いは、実は、大学での研修医での経験がとても強くあります。
大学で専攻していた、障害者歯科では、精神発達遅滞の方、DOWN症候群、脳性麻痺などの先天的障害、脳梗塞後遺症、心疾患などの後天的疾患の方など治療にたずさわっていたのですが、治療においては、基本的には、特別な治療はありません。その中で、ご自宅や施設においてのセルフコントロールの困難な方は、虫歯の再発率が高く、定期的なメンテナンスの重要性が、より大切なのを痛感しました。そして、健常な方も、疾患を併発する方も、お口の健康を守っていくことの大切さ、その中での社会制度や診療所の実態などを、自分を育てていただいた上司の先生、同期の友人との語らいで、予防歯科の大切さが自分の中のコンセプトになったように思います。
坂井歯科に来て2年になり、その中で、健康を保つヘルスプロモーションの概念を考えるきっかけになり、歯科の受診率の向上、歯科疾患実態調査のDMFT指数の減少には、何が必要かその基本的なコンセプトをよりみんなで、伝えていきたいと話しました。
自分自身、日々勉強ですが、このコンセプトをしっかりお伝えし、坂井歯科のコンセプト『FOR THE PATIENT』をしっかり、お伝えし、より笑顔で着ていただく、医院作りのお手伝いをしていきたいと思います。
毎日の診療の中で、新たな価値を見出し、考えるきっかけ、みんなで考え、何か新しい視点、試みを考えるきっかけ作りをまた、新たなテーマで、考えて、みんなで勉強していきたいと思います。
長崎で行われた毎年、参加していた障害者歯科学会には、今年はスケジュールが会わず欠席で本当に残念。来年は、是非参加したいと思っています。
今の自分の中の診療の原点であり、今後も学び続け、将来、大学などの専門機関と地域での連携でのお手伝いができればと思っています。
健康の概念を考えながら、たくさんのことを、振り返るきっかけになった今日この頃でした。
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