これが、
「再発を防ぐ」治療法です。
- 「マイクロスコープ/拡大鏡」
による可視化治療 - 「CT」による精密分析
- 「ニッケルチタンファイル」
の使用 - 再感染を防ぐ「ZOO」の活用
「他院で抜歯」を宣告された歯も、
助けられる可能性があります。
「他院で抜歯」を宣告された歯も、
助けられる可能性があります。
根管治療は歯科医師にとっては基本的な治療です。
しかし、治療後に再発して痛みや腫れを繰り返す方がたくさんいます。
再発が起こる原因は、主に次の2つです。
根管治療を成功させるためには、この2つを防ぐ必要があります。
そのために当院が実施している方法をご紹介します。
マイクロスコープや拡大鏡は、治療時に鮮明な視野を確保するために使用する装置です。
拡大鏡は3~6倍、マイクロスコープは約20倍まで視野を拡大することが可能です。
特に、マイクロスコープを導入している医院は全国的にも少なく、僅か5%前後とも言われています。
なぜマイクロスコープや拡大鏡が重要なのか?
それは、歯の内側は複雑な構造をしていることがあるため、肉眼のみでは病巣を取り逃してしまう可能性があるからです。
感染部位の取り残しは再発の原因になるため、細心の注意を払って治療を行っています。
また、下記に肉眼とマイクロスコープの視野を比較した写真を掲載しました。
ご覧いただければ、明らかな違いがおわかりになると思います。
一般的に画像診断装置として普及しているのはレントゲンですが、精度は「CT」の方が優れています。下の画像をご覧ください。
左の画像が「三次元で撮影できるCT」。
右の画像が「二次元のレントゲン」です。
丸を付けた黒い部分が感染部位です。
どちらも同じ部位を撮影していますが、二次元レントゲンだと病巣が確認できていないことがよくわかります。
診断の正確さは治療の質に大きく影響するのでCTは非常に重要な役割を果たします。
治療中、歯の内部に唾液が混入すると再発の原因となります。
しかし口の中では常に唾液が作られているため、通常の方法では唾液を遮断することは困難です。
そこで使用するのが「ZOO」と呼ばれる器具です。
バキュームの力を利用して気流を作りだし、口の中を乾燥状態にさせることができます。
再感染を防ぐ効果はラバーダムにも引けを取らないと言われています。
感染部位を除去する道具として「ファイル」という器具を使用します。
ファイルにはステンレスファイルとニッケルチタンファイルがあるのですが、当院では、「ニッケルチタンファイル」を使用しています。
その理由は「柔軟性」です。
根管内は複雑に入り組んでいますので、根管の形状に合わせてファイルも変形しなければなりません。
柔軟性がないステンレスファイルでは、しっかり汚れを取り除けないばかりか、場合によっては根管内を傷つけてしまうこともあります。
ファイルで生じた削りカスを溶かし、殺菌する効果があります。根管内をクリーンな状態にすることで再発を防ぎます。人体への悪い影響はありません。
「音波と水流の力」で根管内を洗浄し、不純物を取り除いてクリーンな状態を作り出す装置です。
根管内を隅々まで洗浄することで、感染部位の取り残しを防ぎます。
MTAセメントは根管治療の最終工程である「根管充填」で使用します。
根管充填とは、歯の神経を取って空洞になった根管内を薬剤で塞ぐことで、細菌が外から侵入してくるのを防ぐための処置です。
一般的には「ガッタパ―チャ」という、ゴム状の素材を使うのですが、当院では「MTAセメント」という特殊な薬剤を使用することも可能です。
自費での治療となりますが、殺菌効果があり、治療後も根管内を清潔に保つことができます。
また、歯の硬い組織(セメント質)の再生を促し、丈夫な歯を取り戻す効果も期待できます。
治療内容 | 虫歯や外傷により、歯の一部が欠損し、神経が露出した際に、神経の保存を見込める場合に、歯髄の部分を保護するために用いるセメントのことを意味する |
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費用 | 2万+税 |
リスクや副作用 | 必ず保存できるわけではなく、保存を試みても、神経に痛みが出て、神経をとる処置を行う可能性があり、予後が見込めない場合がある。 |
通常の根管治療を行っても症状が改善しない場合は、「抜歯」の選択が一般的です。
しかし当院では「歯根端切除術」を実施することで、可能な限り歯を残す治療が可能となっています。
歯根端切除術は、歯根の先端に溜まった膿を取り出す治療法です。
上の図のように、病巣付近の歯茎を切開することで膿を取り出すことで、抜歯をせずに治療できます。
治療内容 | 根の先で膿が溜まっている時に歯茎を切って、開いて、根の先の膿を外から取り除く方法。 |
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費用 | 保険内 |
リスクや副作用 | 出血、腫脹、疼痛、根が短くなり歯の動揺が起こったり、予後不良の場合、抜歯の可能性がある。 膿の切除で取り残しや切除した根の先のセメントがうまく充填できない場合、再度、感染を起こす場合がある。 |
最後に伝えたいことがあります。
それは、積極的に根管治療を推奨しているわけではないということです。
なぜなら神経を抜くことで、歯は脆く、割れやすくなってしまうからです。
そのため、出来る限り神経を残す方向で治療を進めます。
神経を残すことができた方に関しては、その後「痛みがないか?」「歯の中で神経が壊死していないか?」を定期的にチェックすることで健康を管理していきます。
神経の治療をしなくても済むように、毎日のブラッシングや定期検診を習慣化し、健康なお口を維持していきましょう。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。ご興味がある方は下記からお問い合わせください。