Q&A 外傷により歯がぬけたときの対応について
2018年4月1日
歯が抜けるケガは歯科分野の外傷の中でも特に緊急性の高いものです。永久歯が抜けてしまった場合、元の場所へ植え治す時間が短いほど元に戻る可能性が高まります。できるだけ早めの歯科医院への受診をお勧めします。
また、抜けた歯を歯科医院へ持っていくまでの対応も大切です。乾燥を防ぎ、生理食塩水、なければ牛乳(アレルギーの場合は不可)に入れて持っていきましょう。泥などがついていても歯科医院にてきちんと洗浄してくれますので、水道水での洗浄は避けてください。
Q&A妊娠中は歯周病治療は控えるべき?
2017年11月3日
歯周病にかかっている妊婦は早産(妊娠22~36週での出産)や低体重児出産(出生時体重が2,500g未満)のリスクが約7倍高くなるとの報告がでています。
歯周病になると、サイトカインという物質の血中濃度が高まり、この濃度上昇が子宮収縮を起こし、早産の原因の1つになるといわれています。これらを防ぐためにも、妊娠中であっても歯周病治療はできる範囲内であってもすすめるべきと言えるでしょう。
ブラッシング指導や歯石取りを行うことで歯周病は防ぐことができます。妊娠してからはもちろん、妊娠前から定期的に歯医者に通い口腔内ケアを行うことが大切です。
また、つわりがひどい妊娠初期・お腹が大きく仰向けの体勢が苦しくなる妊娠後期は治療を受けるのは難しくなるので、安定期である妊娠中期に通うことをお勧めします。
妊娠中の歯科治療に関してもご気軽にご相談ください。
Q&A歯によい食べ物はありますか?
2017年9月4日
歯の栄養には、カルシウムだけでなく、タンパク質、リン、ビタミンA・C・Dの栄養素を含む食品をバランス良くとることが大切です。カルシウム(ひじき、チーズ、しらすぼし)とリン(米、牛肉、豚肉、卵)は、歯の石灰化のための材料に、タンパク質(あじ、卵、牛乳、豆腐)は歯の基礎となり、ビタミンA(豚、レバー、ほうれん草、にんじん)は、歯のエナメル質の土台となり、ビタミンC(ほうれん草、みかん、さつまいも)は象牙質の土台となり、ビタミンD(バター、卵黄、牛乳)はカルシウムの代謝や石灰化の調節役となります。
また歯を丈夫にするには、歯が顎の骨の中で作られる時期の栄養に気をつけましょう。乳歯の芽(歯胚)ができはじめる妊娠中から、最後に生えてくる永久歯(第二大臼歯)ができる中学生の頃までの時期が大切です。
Q&A歯磨き粉はいつから使うの?
2017年8月31日
最近では市販の歯磨き粉のほとんどにフッ化物が含まれています。
フッ化物は虫歯予防に効果的なので、取り入れることを推奨しています。
しかし、歯磨き粉を使うことで泡立ちが良くなり爽快感が増えるため、磨いた気になってしまう、つまり磨き残しが多くなってしまう方も多く見られます。そのため、まずは水のみでしっかりとお子様のお口の中の汚れを取ってあげることを心がけましょう。
そして、歯磨き粉を使い始める年齢の目安としては、うがいが上手に出来るようになる4歳頃。
うがいが出来ない乳児期前半はフッ化物歯面塗布用のジェルなどを使うことで虫歯予防に効果的です。これは水によるブラッシング後、歯ブラシで塗布します。
当院でも試供品なども用意していますので、ご興味のある方は是非お声掛けください。
Q&A ⑫ 大人の歯に生え変わったら注意することは?
2016年12月5日
生えたての永久歯のエナメル質は軟らかく、むし歯になりやすい状態です。
大人になるにつれ、歯は唾液に含まれるカルシウムや歯磨き剤のフッ素によって硬くなっていきますが、それ以前にむし歯にしてしまわないことが重要です。
まずは食生活が乱れていないかをチェックし、次にどの歯に注意が必要かお子さん自身に意識させて、歯ブラシを歯に届かせるように促していきましょう。
年齢別の特に注意したい点を列挙すると、
5~7歳では、乳歯の奥に第一大臼歯が生えます。とくに萌出中は嚙み合わせ面に段差ができ歯ブラシが届きにくいので、奥まで親子で確認し、お子さんが自分でも気を付けて歯磨きができるように練習していきましょう。
8~11歳では、前から3番目~5番目あたりの歯の生えかわりがはじまります。
歯ぐきがでこぼこし歯磨きが難しくしづらい時期です。手先が器用になってきますので、歯磨きすると歯ぐきが痛いようなら、タフトブラシも併用してみましょう。
11歳~13歳では、第二大臼歯が生えてきます。嚙み合わせ面に段差ができ、歯列が奥に延びることもあって、みがき残しができやすい時期です。
生え終わっても数年ほどはエナメル質が軟らかいので油断大敵です。丁寧な歯みがきを心がけましょう。
Q&A⑪ むし歯になってしまったら削って治すしかないのですか?
2016年10月17日
早期に発見できれば、生活習慣の改善、歯磨きやおやつの回数の改善で進行を止めることができる場合もあります。
削って詰めるという治療は、本来それが手遅れになったときの治療法なのです。
むし歯というのはそもそもある日いきなり穴が開くという病気ではなく、歯磨きが不十分だとか、おやつの回数が多いといった生活習慣が原因でじわじわとはじまり進行するのです。
最初は表面が酸で溶けて透明感がなくなる程度で、歯をよく乾かさないと見えにくく歯科医院の定期検診などで見つかることが多いです。
ですので、定期検診で初期むし歯を早期発見できれば、歯科の歯みがき指導や食生活など、生活習慣の改善と上手なフッ素利用を続けることで、むし歯の進行を止め、ごく初期であれば元通りに治すことができます。
大切なご自身の歯を守るためにも定期検診を受けることをおすすめします。
Q&A⑩ フッ素入りの歯みがき剤を使えば歯磨きが不十分でもむし歯になりませんか?
2016年9月26日
歯みがき剤にフッ素が入り、むし歯罹患率が減ったというデータが日本だけでなく他の多くの国々でも認められているそうです。
ただし、だからといってフッ素入りの歯みがき剤さえ使っていれば歯磨きが適当でもむし歯にならないというわけではありません。
歯みがき剤の効果を十分に発揮させるためにはやはり歯みがきが重要です。
歯に歯垢が付いて表面を覆った状態では歯磨き剤に含まれている成分が歯に届きません。
歯垢に棲むむし歯菌を放置したままにすると、一日ほどで成熟し強固になるので、それまでに歯ブラシでみがいて歯垢を除去する必要があります。
よって少なくとも一日に一度は丁寧に歯磨きをして、歯磨剤の効果を十分に発揮させ、毎日の生活の中でむし歯予防を行っていきましょう。
Q&A⑨ 歯磨きの時に歯磨き剤を使った方がいいのですか?
2016年8月29日
現在、国内で販売されている歯磨き剤のほとんどにフッ素が入っており、むし歯予防に役立っています。
ひと昔前の歯磨き剤では香味や発泡性が強く、みがけていなくても、みがいた気分になり丁寧な歯磨きのじゃまになると言われていました。
しかし、今日の歯磨き剤では歯磨きのじゃまをしないようにと、そういった成分が抑えられ、歯を摩耗させるおそれがあるといわれていた研磨剤も粒子が非常に細かくなって歯にやさしいものが使われているそうです。
よって、歯磨き剤を使うことによって、よりむし歯予防の効果を上げられると言えます。
Q&A⑧ むし歯は止まったり、治ったりするのですか?
2016年6月27日
穴が開いてしまったら難しいですが、Q&A⑥でご説明した“むし歯になりかけの歯”の段階なら止めることができることがあり、うまくいけば健全歯に戻すこともできます。
むし歯には進行の遅い慢性型と、進行の早い急性型があります。
慢性型のむし歯はゆっくりと進んで黒く変色します。
進行の早い急性型のむし歯は急激に歯が溶かされます。
もしも学校歯科健診などでむし歯や初期むし歯といわれたら、早めに歯科医院に行って一度検診を受けてみましょう。
きちんと指導を受けてケアすれば、その努力に応えて進行停止し、大きな詰め物をせずにすむこともありますので、大切な歯を一緒に守っていきましょう。
Q&A⑦ 妊娠中でも歯科治療はうけれるのでしょうか?
2016年6月7日
妊娠中は,原則的には歯科治療を受けて悪い時期というのはありません,ただし,妊娠初期はつわりがひどかったり流産の危険もあるので,一時的な処置で止めておくのが一般的です.また,妊娠後期では仰向けで治療を受けるのが大変です.したがって,妊娠安定期(5〜7ヶ月)が最も歯科治療を受けるには適しています.この時期であれば,虫歯や歯石のクリーニングなど一般的な歯科治療はなんら心配なく受けていただけます.まずはお気軽にご相談ください.
妊娠中に歯科治療を受けるに際して
⚪︎母子手帳を提示しましょう.
⚪︎産婦人科から特に注意を受けていることは歯科医師にかならずお伝えください.
⚪︎つわりなど体調の悪いときは無理せず,短時間で済む処置としてもらいましょう.

○休憩は頻回にとってもらいましょう.